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Native Instruments - Kontakt 5
Published
Oct 20, 2011
Words
Mark Strauss
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Native Instrumentsの素晴らしいバンドル製品「Komplete」がバージョン8となったが、その中に含まれるインストゥルメント群の中で注目すべきアップグレードを遂げたのが今回でバージョン5となったKontaktだ。ソフトウェアサンプラーの中心的存在と言えるKontaktは10年近くに渡り業界のスタンダードであり続けて来たが、ここ数年は業界内に興味深い競争が生まれてきている。MOTUの最新版MachFiveに代表されるライバル製品たちは、ユーザーインターフェイスと機能を一新することで反撃の狼煙を上げており、Native Instrumentsの開発力へプレッシャーがかかってきているというわけだ。では、Kontakt 5では何が新しくなったのであろうか? 果たしてアップグレードを行う価値はあるのだろうか? 今回はユーザーインターフェイスの大幅なアップデートが行われなかったため、Kontakt 5の外見はKontakt 4と比べても見分けがつかない。その変化を感じ始めるのはエディットパネルの深部へ進んで行った時になるだろう。最初に気付く変更点は、サンプラーモードのドロップダウンメニュー内の新しいオプションだ。ここではタイムストレッチモード「Time Machine Pro」、そして数々のヒップホップクラシックを生み出してきたAKAI S1200とMPC60という2台のビンテージサンプラーをモデリングしたモードが新たに組み込まれている。さて、レビューの後半に向けて徐々に明らかになっていくが、今回のKontakt 5のアップグレードでは、Native Instrumentsはその多くを自社製品から「サンプリング」している。例えば、上記のビンテージサンプラーのアルゴリズムはMaschineからそのまま持ち込まれたものだ。
そのようなKontakt 5において数少ないオリジナルな新機能のひとつが、前述した「Time Machine Pro」モードである。これはタイムストレッチのスペシャリストzPlane社によって開発されたと言われている。ここで用いられているアルゴリズムは殆どのオーディオ素材に対して効力を発揮するものであり、サンプルを50%~600%まで伸縮させることが可能だ。ちなみにNIの
Kontaktのページ内
でサンプルを試聴することができる。この「Time Machine Pro」の唯一の欠点は、意図的にそうしたのかどうかはわからないが、ピッチのオートメーションができないという点だ。 そこから先へ進むと、アンプパネルの先に「Instrument Bus」という新しいセクションがあることに気が付くだろう。これは同時に複数のグループに対して、エフェクトモジュールのチェーンを複製することなく適用することができるという機能で、時間、そしてなによりもCPUを節約することができる。例えばドラムキットのクローズドハイハット、オープンハイハット、ライドシンバルのサンプルがそれぞれ別々のロケーションにあったとしても、同じエフェクトの組み合わせを適用することができるのだ。 また16個のバスにはそれぞれ名称変更機能がついているため、エフェクトの組み合わせを簡単に見つけることができるようになっている。また、各バスにはレベルメーターがついており、エフェクトを通した後の音量が確認できるようになっているのは嬉しい機能だ。この「Instrument Bus」をインサートやAUXと上手く組み合わせることによって、ほぼ無限にエフェクトのルーティングを組み上げることができるだろう。更にKSPスクリプトを使用すれば、任意のサンプルグループの出力先の「Instrument Bus」を変更することも可能だ。
この新しいセクションで使用可能なエフェクトを選択しようとすると、Kontakt 5の大きな変更点のひとつに気付くことになる。それは、大量なエフェクトの種類だ。全37種類の新しいフィルターと、新しいEQ、コンプレッサー、トランジェント・シェイパー、サチュレーターが組み込まれている。EQとコンプレッサーは、元々Guitar Rigに組み込まれていたもので、最近個別(またはSolid Mix Seriesのバンドルとして)に購入することが可能になったものだ。高性能とされるアナログ機材を高次元で再現しているため、今回Kontaktに組み込まれたのは非常に喜ばしい。 今回組み込まれた新しいフィルターは、Massiveと同じデザイナーによって制作されたと言われており、実際いくつかのフィルターはMassiveとPro 53から「サンプリング」されたものだということが確認できるだろう。このフィルターの中で最も画期的な機能は、Adaptive Resonance(AR)だ。これはワイルドに揺れるレゾナンスのピークを自動的にコントロールしてくれるものだ(レゾナンスのピークについて良く分からないという人は、TB-303のアシッドなベースラインの激しい金切り音を想像してみるのが良いだろう)。この機能は当然シングルチャンネルでの使用にも向いているが、ドラムやミキシング時のフィルタリングのピークを揃えたいという場合にピッタリである。 Kontakt 5の最後の新機能の紹介はKontakt内に組み込まれたKSPスクリプト言語に作用する機能で、これはインストゥルメントを自作する人のための機能と言えよう。他のスクリプト機能や新しいエフェクト操作の他に、今回Native InstrumentsはMIDIファイルの読み込みも可能になった。このため、MIDIファイルをインストゥルメントのトリガーとして使ったり、グルーブのテンプレートの決定に使ったりすることが可能になっている。これはStudio Drummerのグルーブライブラリで最初からビートやフィルを作成する際に高頻度で使用されるが、ライブラリ内の大抵のMIDIフレーズのプリセットとして使用することができる。初期の説明書では、この機能は非常に使いやすいとされていながらも、同時に非常に新しいため出来ることにまだ限りがあるとされている。例えば、MIDIインプットをリアルタイムに捉え、それを保存して後でプレイバックに使うことはできないようだ(MIDIファイルは最初にロードしていなければならない)。しかし、バージョン4からバージョン5へアップグレードした際のKSPエンジンの変更ログを少し確認するだけで、Kontaktの内部がいかに大きく変化したのかが理解できるはずだ。
今回は、現時点におけるサンプリング界のチャンピオンKontaktに機能面のアップグレードが見事に施されたと言って良いだろう。新しくなったフィルターとエフェクトを優秀なタイムストレッチアルゴリズムと組み合わせる、これだけで既存のKontaktユーザーはアップグレード代の元を十分取れるはずだ。またインストゥルメントを自作する人たちにとってもKSPの新しいオプションを使いこなすことで、Kontaktの素晴らしいサンプルライブラリを更に活気づけることができるだろう。 Kontaktは多くの新機能を既存のNative Instrumentsの製品から「サンプリング」しているため、多少騙されたと感じてしまうのは事実だが、もし自分の手元に優れたコーディング技術があり、それを様々なプロジェクトに組み込むことができるという場合を考えてみると、今回の手法は非常に納得がいくのである。そして今回加わった全てのアップグレード、特にInstrument Busを考えれば、Kontaktは未だにソフトウェアサンプラーとしての王者の位置を守っていると言わざるを得ない。この王者と他社の競合製品との差は徐々に縮まってきており、この先オーディオプロダクションの世界がどう変化していくのかは注目に値するが、現段階での打倒Kontaktは難しい。
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Cost: 4/5 Sound: 4/5 Versatility: 4.5/5 Ease of use: 4/5
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