Rainbow Disco Club 2019: 5 key performance

  • 日本のフェスティバルの10周年は、雨上がりに虹がかかる、歓喜に満ちた3日間だった。
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  • 日本には世界的に高い評価を受けるエレクトロニックミュージックのフェスティバルが存在するが、Rainbow Disco Clubはまだ見落とされているように思える。同フェスティバルはその名前が全てを物語っているとおり、ミステリアスというよりは可愛らしく、現在は東京からアクセスの良い、美しい伊豆半島を開催地としている。どんな人でも受け入れるような協調性と親しみやすい雰囲気に溢れていて、必ずしも熱烈な崇拝心を育んでいくといったフェスティバルではないが、そうである価値はある。 Rainbow Disco Clubを楽しむことは極めて簡単だ。その証拠に、子供たちはメインステージの裏手を走りまわり、ジャングルジムに登ったり、ツリーハウスの中に隠れたりして遊んでいる。犬はダンスフロアの周辺を歩き回り、踊る飼い主の後を追いかけている。幸いなことに、筆者はさまざまな会場で何年にもわたって開催されているこのフェスティバルに幾度も参加しているが、これほど一貫して楽しむことができ、これほど色んなタイプのパーティー好きを歓迎しているフェスティバルは他に思いつかない。今年はRainbow Disco Clubの記念すべき10周年で、雨が降ろうが、季節外れの寒い気候であろうが、特別な回だった。 週末にわたって繰り広げられた5組の主要パフォーマンスを以下で紹介する。
    DJ Harvey Rainbow Disco Clubは穏やかな春の日差しのもとで近年開催されていたことから、今年の初日は衝撃だった。気温はとても低く、午後にはひょうが降ったほど。しかしそんな天候ですらラブリーな瞬間が生まれた。見事な虹が会場をおおうように出現したのだ。これが完璧な合図となり、メインステージで4時間半にわたってプレイしたDJ Harveyは、能力が試される状況にもかかわらず、ポジティブな気分にさせるチューンでクラウドをダンスさせた。Joey Negro vs Horse Meat Discoの"Candidate For Love"のNegroリミックスを含む数々のディスコアンセムから始まり、その後すぐにArtworkの"Acid Lines"や、Jex OpolisのDekmantelからの新曲といった、よりクラビーなトラックを滑らかに繋いでいく。最後は、フェティバルにぴったりの壮大で誇らしげな一連の曲で締めくくった。
    Tijana T 土曜日の夜の早い時間、Tijana TはRainbow Disco Clubのインドアステージでプレイした。体育館を会場としたこのステージは、うれしいことに、年々徐々に体育館に見えない作りへと変化している。ベオグラード拠点のDJであるTijanaは、かなりの数のクラウドを引き付けていた。そこに集まった人々は、彼女が評判にかなうプレイをしているかどうかを見に来ているのは明らかだった。Tijanaは期待を裏切ることなく、オランダのレーベルWho's Susanからの新曲や、Physical TherapyやModel 500などの新旧の激しいトラックに及ぶ、パワフルなテクノセットへと突き進んでいった。
    DJ Sodeyama ヘヴィーで容赦のないテクノセットを繰り広げた2人、Tijana TとLeon Vynehallの間に登場したDJ Sodeyamaは、湧き上がるエナジーレベルを保つというタフな役目が与えられていたが、確実に成し遂げていた。東京拠点のDJであり、The People In Fog名義での音楽制作でも知られ、さらにレーベルArpaを運営する彼は、ミュータントテクノや湧き立つアシッドラインで、クラウドの身体を揺らし続けていた。一貫したスタイルの核心部に支えらている彼のセットは、テクノの領域の異質な端を探求している。成熟した、妥協のないパフォーマンスだった。
    Sisi Rainbow Disco ClubのレジデントのSisiは、前年までこのフェスティバルのオープニングを長らく務めてきた。2019年はその役を卒業し、ラストから2番目のスロットを任されたことから、主催者がいかに彼を高く評価しているのかが伺える。日本のクラブシーンのベテランの一人である彼が、この責任ある役に動じることはなかっただろう。案の定、M'BaminaやOndenoによるアフリカンファンクやディスコから、Alexander Robotnickなどの有名なヒット曲へと移行していき、ピークタイムを作り上げていく。Sisiの音楽知識の深さとダンスフロアをロックする能力の両方を実証するような、エクレクティックなセットだった。
    Antal b2b Hunee 現時点で、Rush HourによるRainbow Disco Clubの最終日テイクオーバーは伝統として守られている。今年のアクトの中には、レーベル設立者のAntalとHuneeが、2016年、2017年、そして2018年のクロージングセットに続いて、再びバックトゥーバックで登場。Rush Hourのバックカタログから、KH (AKA Four Tet)の新曲"Only Human"までを引き出し、またしても彼らは、アンセムでいっぱいのセットで、大胆で喜びに満ちた状況へともっていった。記念すべき10周年の最後にふさわしく、男も女も子供もペットもみんながダンスフロアに残り、一切悪びれることなく、あふれんばかりに、ただただ楽しんでいた。 Rainbow Disco Club 2019でかかったRAスタッフお気に入りの曲を集め、YouTubeでプレイリストを制作したので、こちらからチェックしてほしい。
    Resident AdvisorはRainbow Disco Club 2019の2日目のメインステージを共同開催しました。 Photo credit / Masanori Naruse - Top Suguru Saito / Red Bull Content Pool - DJ Soteyama, Tijana T Alexis Wuillaume - All others