Anthony Naples - Smacks

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  • RAのTop 20 AlbumsにLP『Body Pill』(英語サイト)がランクインし、素晴らしい年となった2015年の終わりに、Anthony Naplesの最新EPが彼のレーベルProibitoから発表された。LPでは短く簡素な作品が数多くフィーチャーされていたが、「Smacks」では長尺の作品を存分に味わえる。今回のトラック4曲は延べ35分に及び、『Body Pill』の8曲よりも収録時間が長い。しかしNaplesは見事な仕事を成し遂げており、トラックを心地よく引き伸ばして、決して冗長にならないように配慮している。 "Smacks"と"Bonobo"の両トラックで使われているのは、2012年の"Mad Disrespect"をとても魅力的にしていた、ほのかに輝くくすんだハウスのテクスチャーだ。どちらにおいても、すがすがしい演奏とクラブ仕様のキックのコンビネーションが採用されている。病みつきになるボーカルループが使われているため、"Smacks"は非常に鮮烈だ。一方、"Bobobo"のじっとりとした唸りと爪弾かれる弦のサウンドは瞑想的な雰囲気を提供している。 今回、盛り上がり必至の明快なトラックは"Zitronen"だ。エンジンを回転させているような低音、クラップ、そして、シンプルながら効果的なメロディによって、10分間に渡るノリのいい空間が広がる。しかし、「Smacks」のベストトラックは最後に控えている。定まった形を持たない液体のような高音と、暖かく躍動するグルーヴに溢れる"Dopes To Infinity (4DM Mix)"は、極上のディープハウストラックとなっており、本作だけでなく、Naplesの1年を見事に締めくくっている。
  • Tracklist
      A1 Smacks A2 Zitronen B1 Bonobo B2 Dopes To Infinity (4DM)
RA