Brame & Hamo - Lamaj's Secret EP

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  • 2014年にDirt Crew Recordingsからユニットでのリリースを開始したBrame & Hamoは、アイスランドからの新鋭だ。今や多くのタレントを抱えるレーベルからのリリースはそれ自体がアーティストの音楽性を保証するようなものだが、事実Brame & Hamoはその後もHeistや自身で主宰するSplendor & Squalourから新作をリリースし、煌きのあるサンプリングを打ち出してディープ・ハウスからファンキーなハウスまで展開し、アーティストの個性を確立させている。 本作はDirt Crewからは2作目となるEPだが、基本的な作風は変わらずもよりメローでしっとりしたハウス色が強いか。"Lamaj"はやはり優美な光沢を放つエレピのサンプリングが上モノとして目立ち、そこに華麗さを更に強調するストリングスがしなやかな旋律を奏で、非常に洗練された空気を発している。一方でジャジーで軽快なビートと厚みのあるベースはざらつき感のある生々しさを見せ、それによって全体の質感がライブ感のあるものへと染まっている。もう少しヒップ・ホップやファンクの要素を持ち込んだ"Four Lights"は、ザクザクとした粗い音質のリズムにシンセ・ファンク的なレトロフューチャーを思わせるシンセを用いて、何だか夏の終わりを予感させるメランコリーな気分を誘う。ラストの奇妙なタイトルをした"Garlic Fist Pump"も同様に、透明感のある上モノを伸ばしながらエレピで華麗に彩り、そしてざっくり小気味良いグルーヴを聞かせる。どの曲も小奇麗に洗練されながら、しかし生っぽさもあるメロウでジャジーな作風は、Brame & Hamoらしさを植え付ける特徴として固まりつつあるようだ。また本作ではBrame & Hamoと同様にサンプリング・ハウスでは人気を集めているAndy Hartがリミックスの"Lamaj (Andy Hart Remix)"を提供しているが、オリジナルの優美な世界観を落ち着かせながらブレイク・ビーツ風な爽やかなグルーヴに作り変え、涼し気なファンキーさのある見事なリミックスを披露しているのも見所だろう。
  • Tracklist
      A1 Lamaj (Original Mix) A2 Lamaj (Andy Hart Remix) B1 Four Lights B2 Garlic Fist Pump
RA