Virginia - My Fantasy EP

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  • Virginiaは、プロデューサー、そして、DJとして、同世代のどのアーティストとも一線を画すある才能を持っている。彼女は、レジデントを務めるPanorama BarなどでDJをしている最中、マイクを手に取るのだ。彼女がアドリブでトラック上に歌声を乗せていくと、その場の空気がドラマティックに変わっていくのを感じることが出来る。これは彼女にしか成しえないことだ。Ostgut Tonから2枚目となる今回のEPは、彼女曰く、「DJ兼シンガー」としてではなく、プロデューサーとしてのペルソナを確立しようと努力を続けている表れだそうだ。 Ostgut Tonからの1枚目「Lock & Hill」よりも、「My Fantasy」のトラックはどっしりとしたペースで進んでいく。このあくせくしていないアプローチは、とてもVirginiaに合っている。"Fictional"は、彼女が自身のセットでプレイするような瑞々しいシンセ・アレンジメントの典型だ。豊潤なメロディがタイトに織り込まれ展開していくにつれ、膨らんだり翻ったりしながら、完全に絞り出され、軽快なベースラインによるブレイクへと突入していく。 "Never Enough"では、タイトに捻じ曲げた素早いベースラインに鋭い和音がしっかりと押し当てられている。今回の3曲の中で最もシンプルなトラックだが、ベースとメロディを強調することで、力強さが生まれている他、トラックに「パーティー終盤の雰囲気」を与えている。唯一、ボーカルが入っているのが"My Fantasy"だ。しかし、その歌声は楽曲としての魅力にあまり貢献はしていない。トラックが持つシカゴ・サイファイな感覚は、他のトラックのような活力が無く、若干、機能しきれていない。
  • Tracklist
      A1 Fictional B1 My Fantasy B2 Never Enough