Session Victim - See You When You Get There

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  • Session Victimの2012年のデビュー・アルバム『The Haunted House Of House』によって証明されたことがいつくかある。1つ目はドイツ人Hauke FreerとMatthias ReilingによるプロジェクトSession Victimは心踊るフックのある音楽を作り上げる術を知っていた、ということ。2つ目は彼らの所有している機材から異なるテクスチャーを上手く引き出す術を知っていた、ということ。そして3つ目は2人はアルバムというフォーマットが持つ価値を理解していた、ということ。そしてそれは、彼らが鳴らすハウシーなキックはソウル、ディスコ、ファンクの要素が詰まっていた、ということだ。 その後、2人は豪華な機材を備えたサンフランシスコのスタジオRoom Gで作業することになるのだが、前述の資質を考慮すれば、彼らはこのスタジオに最も相応しい存在だと言える。どうやら本作の半分はハンブルグの自宅で作られたようだが、彼らがDJ Magに語ったところによると、大西洋をまたいだサンフランシスコにあるレコード店Amoebaに「14回くらい通って1ドル・コーナーを漁りながら数時間を過ごした」結果、残りの半分が生まれたようだ。重要なのは、素材の音源が何なのか分からないことだ。サンプリング、80年代のドラム・マシン、シンセ、フェンダー・ローズ、そして自宅に戻ってからソフトウェア上で録音されたサウンドが全て継ぎ目無くなめらかに繋ぎ合わされているのだ。 『The Haunted House Of House』から成長した2人の姿はディテールの中にうかがうことができる。弾力性のあるグルーヴ、精巧なメロディ、そして真の意味での音楽性など、アイデアや全体的なエフェクトはそれほど変わっていないのだが、本作では流動性とフロー感が増している。どのサウンドからも息吹が感じられ、まるで少し太陽を浴びているかのようだ。本作が成功しているもう1つのポイントはバランスだろう。明るい音楽をあからさまに提示するのではなく、暗め要素を取り入れ拮抗させているからだ。Session Victimは新旧の作品、そして人工的なものと有機的なものを見事にミックスするスペシャリストだ。多くのアーティストが挑んでも掴めない手法を彼らは身につけている。
  • Tracklist
      01. Do It Now 02. Hey Stranger 03. Make People Dance 04. See You When You Get There 05. Never Forget 06. Stick Together 07. Hyuwee 08. The Most Beautiful Divorce Ever 09. Crystal Maze 10. Under Your Spell 11. Eos Place