Ekoplekz - Rock La Bibliotek EP

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  • ブリストルのNick Edwards(Ekoplekz)は今年Planet Muからリリースした初のアルバム『Unfidelity』にて高いキャリアを獲得した。輝かしくメロディアスな『Unfidelity』に比べると「Rock La Bibliotek」はそれほど取っつきやすいものではないが、その奇抜な発想は新たな聴覚を切り開くには十分だろう。南ロンドンのWest Norwoord Cassette Libraryはやんちゃなハウスとテクノのレーベルとして知られており、Edwardsがその名を築き上げてきたようなダーティーでダブワイズされたサウンドのレーベルというわけではない。本作の要点はシンプルで、Edwardsがダンス・フロアにも応用出来るものを作る、ということだ。今回のチャレンジはEdwardsに刺激を与えている。比較的シンプルで点在したサウンドになっている収録トラックは、実際の形をもとにしているというよりも、ダンス・ミュージックにおける簡潔性と即席性へのあこがれをもとに描かれている。 Edwardsの場合、楽曲のタイトルがサウンドを示唆していることが多い。簡潔に仕上げた"Evakuate"(避難、という意)では緊急時のアラーム・サウンドが活用されているし、"Metronomik"(メトロノームの、という意)は規則的なビートものを執拗なまでに取りこみデジタル・メトロノームが刻む音を閉所的なダブ・テクノ作品へと形作っている。このトラックと"Sarkaztik"が今回最もストレートな仕上がりで、4つ打ちグルーヴによってのっそりとしたテンポにも関わらず驚くほど優雅な響きを実現している。その他のトラックではEdwardsが前述の要点から音楽性が離れていくに従い、面白みが少なくなっている。"Ekztatik"でのパーカッションによるグリッドは頭上で展開するドローンを押していくモーターとしてというよりも、それを支えるものとして機能している。"Perplekzed"と"Dropkone"はダーティーなブリープ音と、従来のEkoplekzらしい轟くノイズへと縮小していき、それゆえに驚きがほとんど含まれていない。特に不規則に動悸するサブベースを伴った"Dropkone"はダンス・フロアを掻き乱して動きを与えるよりも、気持ち悪さが注入されそうだ。
  • Tracklist
      A1 Sarkaztik A2 Evakuate A3 Dropkone B1 Metronomik B2 Perplekzed B3 Ekztatik