Ikonika - Position

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  • これまで移り気な音楽的衝動をダブステップ、ガラージ、そしてハウスのタイトな構造の中に落とし込んできたのがIkonikaだ。昨年の『Aerotropolis』(英語サイト)では、力を抜いて、メロディーをより強調しつつ、ダンス・ミュージックの要素を控えめにしていたが、「Position」には解き放たれたかのようなクラブ・ミュージックが収めされている。堅固で叩きつける要素を持った本作は、彼女の激しいDJセットの多様性をプロダクションに持ち込もうとする試みの中でも最も素晴らしいものだ。 "Position"は、従来のIkonikaから想像するものとは正反対の内容だ。『Aerotropolis』でも聞くことの出来た誇張した80年代ドラム・サウンドを用いているものの、今回のサウンドはハードで硬質になっており、時間を告げる無愛想な男性ボーカルが用いられている。聞き馴染みがあるのは、コーラス部の回転するアルペジオだけだ。"Praxis"は、躊躇しているようなリズムの上を軽快に弾んでいるが、大幅に取り入れたベースラインと銀色に輝くシンセは、彼女のデビュー・アルバム(英語サイト)での大バコ・ダブステップのバイブスを彷彿とさせる。乾いたサウンドの"Strawberry Underlay"は、最新の方向性へと進んでおり、始動と停止を繰り返すドラム、激しいハンドクラップ、そして贅沢にきらめくシンセを用いたアレンジは、IkonikaのレーベルHum + Buzzの実験的な切り口に近い。「Position」を締めくくるのは、活力に満ちた予測不可能なチップチューンの世界が広がる"Wakeup Sequence"だ。この手のサウンドは既に飽きられてしまっていそうなものなのだが、このトラックではその可能性を押し広げている。 このオリジナル4曲はIkonikaのクラブ・トラックの中でもベストと言えるものに入るが、リミックス3曲は本作をさらに魅力的なものにしている。まず最初のリミックスは、予想外なことにPercによる"Mega Church"だ。お察しの通り、ダーティーに歪んだトラックに仕上がっているが(Ikonikaのメロディー・パートさえも、ファズで1度か2度、切り刻んでいる)Shedのようなスイング感がリズムに与えられている。Ikonika自身のよる"You Won't Find It"のVIPバージョンは、オリジナルから劇的に代わっているわけではないが、Alex Deamondsによるエディットでは大幅に変化が加えられ、神経質なオリジナル・バージョンにシカゴ・ハウスのエッセンスを接合し、Ikonikaの比較的軽めのサウンドに対する強大なピアノ・リフは、非常に気持ちよくハマっている。ダンス・フロアにおける融合物が詰まった本作だが、このトラックも手際よく仕上げられた融合物の1つだ。
  • Tracklist
      A1 Position A2 Praxis B1 Strawberry Underlay B2 Wakeup Sequence Digital: Mega Church (Perc Remix) Digital: You Won't Find It Here (VIP) Digital: You Won't Find It Here (VIP) (Alex Deamonds Edit)