Seven Davis Jr - Friends EP

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  • 近頃、あまりにも多くのDJやプロデューサーが完璧な状態でシーンに登場してきている。そういった音楽は綺麗めで気軽に利用できるものだ。健康状態の問題やアーティストとして不遇の15年を戦ってきたSeven Davis Jrの軌跡(RAが最近まとめている)は、だからこそ、とても訴求力がある。そうした経験は、ボーカルの抑揚や全ての音楽的ニュアンスに刻まれており、彼が経てきたことは、彼の在り方を意味している。 ここに収録された音楽は、ハウスをその礎にしているのかもしれない。しかし実際は、21世紀のブルース&ソウルなのだ。"Friends"はDavisの声を中心に回っている。彼の声はそれだけでも楽器と言えるものだ。6分間に渡ってスキャットするボーカルがループし、挿入されるのはエコーの効いたハンドクラップと非常に簡潔なピアノくらいだ。その魅力はシンプルさにある。"Beautiful"では、ハイテンポで忙しないジャージー・ガラージを展開し、グルーヴの中に閉じこもり、彼ならではの小刻みなボーカルやSE、震える低音を織り交ぜている。 タイトルに相応しく、本作のデジタル盤限定トラック"One (Live Edit)"にはロウな感覚がある。前述の2つのトラックと比べても、このトラックはMoodymannに最も似ている。これまでにもDavisが比較されてきたアーティストだ。EQがかかるにつれ、その底で最高にみずみずしいベースラインが辺りをうねり回っているが、やはりDavis Jrが持つ最も強力な武器は、あの見事な声だと言えるだろう。
  • Tracklist
      A1 Friends B1 Beautiful