Midland - Diving Bell EP

  • Published
    17 Jan 2014
  • Words
  • Label
    GRD002
  • Released
    November 2013
  • Genre
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  • MidlandことHarry Agiusは一見、親しみ易さを常に大事にしてきたように思える。しかし、2013年の彼のサウンドは、さらに削ぎ落とされたものになっている。かつては、メロディがトラックを引っ張っていくものが多かったが、最近のMidlandはドラムとベースラインが会話をしているかのようなトラックを制作している。Ausからのシングル"Trace"は大胆なハウス・トラックだったが、若干ながら、いつものAgiusらしさに欠けているように感じた。セルフ・レーベルGradedの設立によって、やや特異なアイデアであっても、こうした方向性を追求する機会を手に入れたと言えるのではないだろうか。 トラック・タイトルのわりに、"Drumtrak"は、Helixのような削ぎ落とされたビート・ツールというわけではなく、ヘヴィーなグルーヴと絶妙に威嚇しているかのようなベースによって、前作の"Archive 01"がやっていなかったことを、カバーしているかのようだ。このトラックにはグッとくるところもあり、ベースラインには、大きなダンスフロアをキープしていくのに十分なフックがあるが、妙に感じる部分もある。序盤におけるオフビートのスネア、さらに言うならば、ピッチ・シフトし不協和音へと変化していく囁き声のサンプルなどだ。"Diving Bell"には、渦巻くようなダブ・コードが用いられ、柔らかくトリップしていくような安らぎがある。Agiusのプロダクションでは頻繁にあることだが、彼の周辺でよく使われているロウなサウンドを弄んでいるようなところがあるものの(最後1分間のディストーションを聞いてみて欲しい)彼は慎重に機能性主義者としての一面を犠牲にしたりすることのないようにしている。最後の"Drum Dub"バージョンは、オリジナルとは多少、関係がなくなっているように感じる。展開の仕方に、それほど驚きを感じなかったとしても、的確に鳴らされる密度の濃いドラムへ注入された弾力性のある活性の高さには満足出来るだろう。
  • Tracklist
      A Drumtrak B1 Diving Bell B2 Diving Bell (Drum Dub)