- HodgeがPevと共に共同制作し今年の上半期にPunch Drunkから発表された「Bells」は彼にとって大きなターニングポイントとなった。DeadplateやWell-RoundedからリリースされているHodgeの初期作も良かったが、素晴らしい、と言えるほどではなかったように思う。「Bells」を初めて聞いたとき、横になっていた状態から体を起こすほどの衝撃で、Hodgeという名前をちゃんと意識したことを覚えている。
ここ最近、一気に普及したジャングルリヴァイヴァルの影響を通過した重量級のダブワイズテクノ"Resolve"はHodgeがリリースしてきた中でもベストの1つだ。ガラスが割れるようなサウンドや雰囲気のあるシンセが宇宙空間にこだまし、畳み掛けてくるリズムによって不穏な空気が増大していく。意識を引き付けて離さない空間と襲い掛かってくるようなビートの間で生まれる緊張感によってトラックはエレガントでありながら独特で鈍くヘビーな作品に仕上がっている。くねくねと唸るグルーヴが若干抑えられた"Prototype"。せわしなく刻まれるリズムと憂鬱な雰囲気が見事にバランスを取っており、波打つベースラインが時折、全面に飛び出してくる。全体で見ると、シンプルに1つのアイデアを基にトラックが構成されていることが分かるが、そこにはほとばしるほどのエネルギーが内包されている。
Tracklist A Resolve
B Prototype Fear