Donato Dozzy - 200 EP

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  • 今年始め、ローマに拠点を置く音楽ウェブサイトElectronique.itがポッドキャスト第200回目を記念する5回連続シリーズのひとつとして、地元のテクノ・ヒーローDonato Dozzyによるミックスを発表した。このミックスはローマのアーティストたちによる55ものトラックのパーツで構成され、さらに自伝的内容のエッセイも添えられており、まちがいなく2013年最良のミックスのひとつに挙げられるものだった。200回記念にさらに彩りを添えるべく、このセットから3トラックを抜粋したEP「200」が届けられた。 濃密で小刻みに震動するパーカッション、遠くで響くヴォイスと鳥の声、それらをとりまくヴードゥー的なヴァイブレーション・・・これはきわめて魅惑的なEPだ。Aサイドの短めのトラック、"200.1"と"200.2"はミックスにスパイスを効かせたいと思っているDJたちにうってつけのツールだが、同時にその豊かなテクスチャーはホーム・リスニングにもアピールするものでもある。"200.1"にはシンコペートしたドラム・パターンが編み込まれているいっぽう、"200.2"にはストレートなグルーヴにゆっくりと浮かび上がるアシッドが絡められている。フリップサイドの"200.3"はEP中でも最も密度が高いトラックで、ループがゆっくりと軋みをたて、やがてカオティックな10分間のなかでシンクから解放されていく。 ここでDozzyがソース・マテリアルとして使用しているのはすべてローマのアーティストたちによるものだ。Giorgio Gigli、LerosaそしてLeo Anibaldiといったプロデューサーたちがさまざまなかたちで顔を覗かせ、その元となった67分のセッションとしても、ローマのエレクトロニック・ミュージック・シーンの俯瞰図としてもじつに調和のとれたものになっている。しかし、そうした無数のパーツを繋ぎ合わせる手腕の高さはまさしくDozzyらしいものであり、結果としてDozzy以外の何者でもないサウンドに仕上がっている。この「200」は、彼のカタログにおいて新たに加わるすばらしいリリースだ。
  • Tracklist
      A1 200.1 A2 200.2 B 200.3