- Jonas KoppとCurle Recordingsの両者はビッグルーム・テクノという共通項をもとに、2009年以来親密な関係を築いてきている。Curle Recordingsからは3作目となるKoppの最新作はここ最近の彼にとって最も強力な作品のひとつである。
ディープなものからメロディックなもの、ハーシュなものから清潔なものまで幅広く手掛けてきたKoppにとって、しなやかなリズムと穏やかな起伏のあるベースラインが織りなす澱みないグルーヴに満ちた"Desire"はもっとも多幸感に溢れたトラックである。"Reject"では同様の暖かみのあるグルーヴをさらに押し進め、やがて硬質なドラムが徐々に穴を穿ち、無表情なスネアは大胆にストリップダウンした挑戦的なテクノらしさを剥き出しにする。"Chaos"での尖ったムードはカミソリのようなシンセが躍動するキックと灼け付くようなベースによってさらに活気づけられ、液体化した金属が溢れ出るかのような"Reject Outro"へと十分な余韻を引き継ぐ。1枚のEPを怒濤のように駆け抜ける、まさに真正直なテクノというべきで、手放しで歓迎すべき作品だ。
Tracklist A1 Reject
A2 Reject Outro
B1 Desire
B2 Chaos