Matthew Burton & Kate Rathod - Steel Width

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  • Matthew Burton & Kate Rathodのコンビの持ち味はその壮大さだ。このデュオが手掛けるトラックには見事な空間性があり、そこにはディープハウスというジャンルの枠さえ飛び越えたディープさが秘められている。この浮世離れした感覚は単調な4/4リズムにアクセントを与えているが、それはこの「Steel Width」においても存分に見せつけられている。Aサイドにはビートレスのトラックが1つと、その惑星の軌道をなぞるかのようなトラックが2つ収められており、リスナーを幻惑している(そのトリックはVisionquestから彼らがリリースしたEPのAサイド"Warehouse Fool"で見せたのと同種のもので、非常に魅力的だ)。 同様に、"Starfish Enterprize"には相当量のグルーヴこそ込められているものの、「浮遊感」という形容こそ最もあてはまる。そんな中でも、最も聴き手を揺さぶるトラックはいみじくも"Hardtmuth"と名付けられたトラックだ。じわじわと滲み出るその熱いメロディはBurtonのソロ・リリースを彷彿とさせるが、シンプルで繊細かつメランコリックな感覚に満たされているあたりはやはりこの2人の個性が不可分に溶け合っているものだと言えるだろう。
  • Tracklist
      A1 Steel Width A2 Lastrack A3 Day After Day B1 Starfish Enterprize B2 Hardtmuth
RA