Archie Pelago - The Archie Pelago EP

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  • ダンスミュージックにクラシカルな楽器を導入するという文脈は、さして新しいものではない。Detroit Symphony Orchestraは"Strings of Life"に着想を得た作品を手掛けていたし、最近でもBrandt Brauer Frickがまばゆいばかりのライブセットでヨーロッパを席巻したことも記憶に新しい。 クラシック音楽の素養を持つニューヨークのトリオ、Archie Pelagoはドイツ流とは違った角度の解釈でダンスミュージックとクラシック楽器の融合を試みている。その作風はジャズ的な要素が少なく、よりムーディな趣を見せる。また、トランペット、チェロ、サックスなどに併せArchie PelagoはAbletonやSerato、ターンテーブルやエフェクトも導入している。レコーディングされた作品を聴いただけでは、その構成はなかなかすぐには分かりにくいかもしれない。 "Brown Oxford"ではスタンダップ・ベースやサックス/トランペットのスタブが優雅に配され、狂気をはらんだヴァイオリンとざっくりとしたドラムが絡み付いている。それらはミッドテンポのハウスグルーヴとともにビルドアップしていき、ブレイクを経てふたたびベースラインが息を吹き返す。どこかブロークン・ビーツ的なヴァイブも感じさせる"Alice"はよりエレクトロニックな感触が押し出されており、ちょっと子供っぽい稚拙さで吹かれるサックスがループされている。9分間にもおよぶ"Frederyck Swerl"はダブステップ的なトラック構造で、ピンポン玉が跳ね回るようなパーカッションやディレイのかかったギター、トリッピーなコズミック調電子音、ミュートされたブラスが配されている。最終盤の悪辣で渦巻くようなムードは圧巻だ。