A Made Up Sound - Archive II

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  • 今年始めに2562名義でリリースしたディープで内省的な「Air Jordan EP」を経て、Dave Huismansは今回のClone Basement Seriesのためのリリースにおいて正統派のクラブトラックを用意し、多少先祖帰り的(文字通りの意味とサウンド的な意味の両面において)な印象を与えている。「Air Jordan」では中東で録音したフィールドレコーディングを軸にしたサウンドを展開し、新境地を見せたかに思えたが、今回の「Archive II」ではそうしたコンセプチュアルな要素を一掃し、天井から汗が滴るようなクラブトラックを披露している。しかし、この2つのシリアスなクラブトラックはこれまでのClone Basement Series中でも最良の作品でもあるのだ。 HuismansはRene PawlowitzやBlawanといったプロデューサーたち同様、とことんまでディテールをいじめる。パーカッションのアタック成分をナノ単位まで削り、メロディを最大限にまで際立たせようとする。"Hang Up"はまさしくその好例で、不協和音のシンセループの表面に爪をたてるようなドラムのレイヤーは実に興味深いかたちで聴く者の耳を喜ばせ続ける。素晴らしく柔軟性の高いコンポジションの賜物と言うべきだ。"Sweet Back"はよりハードなエッジを有し、そのヴァイブは不穏だ。キックドラムの背後には無言の暴力が潜んでいるかのように聴こえるが、絶妙に配置されたブレイクはトラック全体のムードをぎりぎりのシリアスさに留めている。今後リリースが予定されている50 Weaponsからのリリースも併せ、このトラック集はHuismansの飛び抜けた才能を証明するものになるだろう。