Various Artists - Bias Jams

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  • Zenker兄弟が運営するレーベル、Ilian Tapeは過去にもコンピレーション的なリリースを手掛けたことはあったが、このBias Jamsシリーズではよりコンセプトにおける一貫性を持たせたものとして展開していくようだ。Aサイドのうち1曲ではここ最近Ilian Tapeに加わったばかりの新人をフィーチャーしており、Bサイドにももう1人の新人がフィーチャーされている。"Internal"を提供したImugem OrihasamはVoices From The Lakeの最新作をも彷彿とさせる繊細なダブ感覚が落とし込まれており、非常にオーガニックな脈動が味わえる。トラック全体をメトロノーム的なリズムが覆いながらも、その表情は多彩に変化していく。そこにシンバルやちぎれたダブ・コードなどが加わると、そのインパクトは尚更際立ったものになる。セルビア出身の新人、Regenによる"Black Puff"にはそれほど抑制されたムードはないものの、そのメロディセンスには目を見張るべきものがある。まるで穏やかな波のように、そのぶっきらぼうなコードは美しいリズムの密度のなかで満ち引きを繰り返す。 Bサイドに移ると、Lucas Mariが同郷アルゼンチンの友人であり同じくIlian Tapeに所属するJonas Kopp譲りのトラックメイクで印象づける。ビッグでどっしりとしたキックや痛烈なハットなどはいかにもKoppと近いフレイヴァーを匂わせる。とはいえ、共通点はそれだけだ。ダークな作風が身上のKoppとは対照的に、Lucas Mariが手掛けた"Paper Tape"はギラギラとしたストリングスと快活なシンセ・ホイッスルでコーティングされている。その屈強なボトムとは裏腹に、なんとも暖かで親しみやすいトラックに仕上がっている。おぼろげなデトロイト・テクノの影響をソリッドに描き出したStennyの"Orbital"はこのEP中でも出色の仕上がりと言ってもいいだろう。典型的なループ・テクノでありながら、性急かつコンスタントに込み上げるオルガン・シークエンスがハットやクラップの周りに巻き付いているかのようだ。
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