Mosca - Wavey EP

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  • 今年2011年、Martynが主宰するレーベル3024にはJon Convex、Julio Bashmore、Addison Grooveら多くのUK勢が加わったが、MoscaもそうしたUK勢のひとりだ。Twitter経由でフリー配布されたスーパー・スローな前作に続き、今回はテクノに対しゆるやかにアプローチした4トラックとなっている。テクノに接近しているとはいえ、それはストレートな要素はほとんど希薄で、しかもヘヴィーにスイングしたとびきりファンキーなテクノだ。たしかにキックドラムは各小節できっちりと置かれてはいるけれど、それを取り巻くサウンドはガラージやUKファンキー、2ステップ、ヒップホップからの影響が色濃く出ていて、非常にダンサブルでありながら同時にリスニングとしても十二分に機能し得る強度を持ち合わせている。 EPタイトルが示しているように、この4トラックを支配するムードは波打つようなグルーヴと、それを取り巻く眩いネオンライトのような暖かさに彩られている。"Dom Perignon"でのスネアやドラム、シンセはブリキ板の上で強風に煽られながら跳ね回っているかのようだ。クロームメッキ仕立ての単なるロボット的グルーヴに収束することを拒否するかのように、断片化されたヴォーカル・サンプルと悲しげなホーンが空間を埋めている。全体のアレンジメントの視野は非常に広くテンションも高いが、散らかった印象はまったくない。"Orange Jack"はその木琴のようなヒット音、濁ったスネアロール、みぞおちに来るようなスウィンギンなベースラインがMartynの最近作との共通点を感じさせる。"Jager"はUKベースミュージックの最深部を凄まじい早さで潜行するような、ディープでザラついたトラック。デジタル・オンリーのボーナストラックとなる"Wray 'n Neph"も同様のアプローチのトラックだが、くっきりした輪郭の分厚いリズムや縦横無尽に飛び回るフリーケンシーはよりアップリフティングな印象を与える。非常に大胆かつパワフルなEPだ。
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