- 踊れて、笑えて、泣けるハウスミュージック
- 昨年のトラックレビューの中で、私たちはFinn McCorryのことを“ダンスミュージックの名誉モチベーショナルスピーカー”と称した。この試練の時期において、その説明はより一層相応しく感じる。多作なFinnのディスコグラフィは、ハウスミュージックが植え付けることのできる喜びの種を私たちに思い出させてくれる。希望に満ちたハウスアンセムとして長らく人気の2018年のメガヒット、“Sometimes The Going Gets A Little Tough”だけで、それが十分に分かるはずだ。しかし、Finnをエクスタシーでキマッた純粋な高揚の提供者として描くのは、正当な評価ではないだろう。彼の音楽を真に共鳴するものにしているのは情緒的な深みだ。非常に快活なメロディーとヴォーカルサンプルの下に潜む、哀愁なのだ。それらがもたらす良いことと悪いことを知る人間が提供する、恍惚感とダンス、そして二日酔いがいっせいにやってくる。
McCorryのミックスは、彼がそれを熟知していることを示している。UKガラージ、ベースライン、ブリープ、そして彼の大好きなフィルターハウスの間を飛び交い、ForgemastersからSmokin Beats、Gage、そしてFinn自身によるトラックに至るまで超ブリティッシュなレイヴミュージックのマスタークラスのような内容に、Martha Wash(Todd Edwardsリミックス)やDJ Boobieなどによるアメリカの素晴らしいカットが差し込まれている。激しいほどアップビートで高揚感があり、耳から離れないヴォーカルで満載、そして悲しみに暮れているようでもあり意気揚々としているようでもある。Finnと彼のレーベル2 B REAL、そしてその親レーベルであるLocal Actionは、ユーモラスでありながらも感情を率直に表し、舞い上がるメロディーと真情に溢れたUKミュージックの極致を体現しているのだ。
TracklistPower To All Our Friends
Hope Caus I've Learned To Cope
Deep Collective - Keep It Open (Headphone Houwze Mix)
Forgemasters - Skies Over Sheffield
Rydims - Rydim 1 (Mello Mix)
Jameson - Take It Easy
DJ Boobie - You Know How We Do It
Hi-Ryze - Cyberia (Lo Pass Mix)
Martha Wash - Runaround (Todd Edwards Remix)
Dreamhouse - Jump & Prance (Dream Mix)
Smokin Beats ft. Conroy - Times Are Changin (Smokin Dub)
Ralphi Rosario - Bop Track
Strike ?– I Saw The Future (Wildcat's Ragage Dub Mix)
Double T & Mister E - Into My Soul
Industry Standard - Let Me Be Your Sunshine (Ozone Friendly Mix)
Gage - Untitled (Outro)
Finn & Shanique Marie - Movers (Demo Mix)
Danny J Lewis - Best Friends (Spreadlove Steppers Mix)
Trotters Independent Traders - Gotta Believe
Finn - RTS