• Published
    Dec 10, 2018
  • Filesize
    165 MB
  • Length
    01:11:46
  • しなやかで、スペーシーで、シンコペートされたサウンド
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  • 最近になってドイツの首都ベルリンに移り住んだLuxは、ベルリンとは全く異なる場所、ライプツィヒでDJを学んだ。この街のシーンはクラブ、アーティスト、プロモーターからなる密接なコミュニティで形成されており、テクノ・ツーリズムや急速に進むジェントリフィケーションの影響も比較的小さい。彼女はクラブやフェスティバルよりも、かつてこの街のシーンでは珍しくなかったオープンエアやイリーガル・パーティーでエレクトロニックミュージックと繋がった。その後、Conne Islandというクラブでミックスを学び、そこのレギュラーDJになり、その後は自分たちであつらえたデコレーションと舞台美術が印象的なパーティーを手がけるコレクティブ、IOの創設に携わった(彼らはNachtdigitalのテント・ステージもプロデュースしており、Luxも同ステージに長年出演し続けている)。 ライプツィヒでスキルを磨いたあらゆるDJの中で、Luxほど非常に印象的なサウンドを持つDJの名前を挙げるのは難しい。一方で、彼女はその環境の産物と言える。彼女のセットは明らかに、満員のナイトクラブよりもライプツィヒのシーンを象徴するこじんまりとしたレイヴにインスパイアされている。とは言うものの、DJとしての彼女のスタイルは完全に彼女独自のものだ。シンコペートされたドラムパターンと、ヴィヴィッドでコズミックな雰囲気を構築し、選曲とテクニックの両方における完璧主義な仕事ぶりが反映されている。青々として、グルーヴィーで、別世界へと誘うようなRA.654は、この過小評価されているDJへの魅力的なイントロダクションだ。
RA