RA.541 Henrik Bergqvist

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    10 Oct 2016
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    161 MB
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    01:10:20
  • スウェーデン屈指のDJが魅せる技巧
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  • Henrik BergqvistのようなDJたちの活動よってダンスミュージック・シーンは根幹部分から好調に保たれているのだろう。地元ストックホルムで人気を集めるBergqvistは国際的に活躍する大物たちに比肩するスキルを備えたDJだ。彼はスウェーデンの多くのクラバーたちにとって、2007年から2013年までにストックホルムで定期的に開催されたウェアハウスパーティーThe OfficeのDJとして知られている。Noah Gibson、Johannes Björhn、Anders Bergmark、元SkudgeのメンバーGustaf WallnerströmといったDJやヴィジュアル・アーティスト、そして、プロモーターによるコラボレーションから生まれたThe Officeは、BergqvistがDJとしての価値観を形成し、今日の彼が実践している自由に流れるアップビートなスタイルを発展させた場所だ。 エドモントンのDane(英語サイト)、シドニーのSimon Caldwell(英語サイト)、シェフィールドのLo Sheaなど、RAで取り上げてきた他のローカルDJたちの多くと同じく、海外におけるBergqvistの知名度はこの数年間で着実に高まっている。Aniara RecordingsBossmusikTrouble In Paradiseといったレーベルからリリースを重ねている他、最近ではBerghain、Dance Tunnel、スイスZukunftでもプレイしている彼だが、最も頻繁にDJをしているのは今でも地元のストックホルムだ。新旧のトラックが取り入れられる彼のDJセットでは、クラシックなハウス、テックハウス、UKのブリープサウンド、90年代の奇抜なテクノなどがプレイされる。今週のRA podcastではそんな彼の軽快な一面が捉えられている。卓越したペース配分でスムーズに流れる今回のミックスは彼のDJを知るのにうってつけだ。既に彼を知っている人もしっかりと楽しめる素晴らしいセットとなっている。 近況報告をお願いします 家賃を払うために1か月前から昼間に仕事をしていて忙しいよ。仕事を始める前は、たくさんの素晴らしいギグに出演して最高の夏を過ごした。今年の夏はアフターアワーズでプレイすることが何度かあって、もっとやってみたいと思っているんだ。ストックホルムのクラブは営業時間が厳しく規制されていて、深い時間に合いそうなレコードをプレイするのが難しいから、ときにはそういうレコードがハマる時間にプレイしたいんだよ。 今回の制作環境を教えて下さい リビングで録った。ターンテーブル2台、CDJ1台、ミキサーっていうベーシックなセッティングだよ。 今回のミックスで意識したことは何でしたか? 他の誰でもなく俺のサウンドがする普遍的なミックスにしたかった。長年お気に入りにしている曲でミックスを構成したいと思っていたんだけど、そういう曲を上手い具合につなぎ合わせるのは難しいなってすぐに気づいたんだ。俺の場合、使う曲が自分にとって新鮮なものであれば、ミックスを作るのが簡単なんだ。純粋にかけたいレコードを取り出して楽しみながらプレイすれば、自分のミックスの方向性が決まっていく。このミックスではストーリーを伝えようとしていて、似ているトラックを20曲続けてプレイするようなことはせずに、ある地点から別の地点に移行してみようと思った。今回は徐々に展開するっていうよりも激しく起伏している。徐々に展開していくミックスも好きなんだけどね。 The Officeにかかわっていた時期がしばらくありましたよね。ストックホルムではどのようにパーティーが行われているのか教えて下さい。 どこから話し始めればいいかな。全体的にすごくいい感じだよ。スウェーデンの法律で朝5時以降のクラビングが禁止されているから、ストックホルムではもっと長い時間楽しめるクラブイベントが求められている。The Officeは利益を目的としないアンダーグラウンド・パーティーで、400~500人規模の大きなウェアハウスで年に3~4回の開催していた。だからThe Officeが開催されると、みんなは準備万端で狂ったようにパーティーしていたよ。迷惑をかけなければ、ほとんどの場合、警察はやりたいことをやらせてくれる。そういうパーティーを頻繁に開催したり、違法輸入したビールを売ったり、近所の人たちに迷惑をかけたりしなければ、大丈夫だよ。俺にとってThe Officeは人生の中で特にやりがいを感じていたことだった。同じ考えを持つ仲間と一緒に他の人たちも楽しめるものを作っていたんだ。The Officeにかかわれたことをすごくうれしく思っているよ。 90年代後半から00年代前半にかけてSvekやH.Productions、その関連レーベルなどが拠点としていたストックホルムはハウス/テクノのホットスポットでした。あの時代がスウェーデンのダンスミュージック・シーンに遺したものは何だと思いますか? 実をいうと、SvekとかそのへんのレーベルのことはDiscogsで知ったんだ。すごくいいレーベルだなって思った。俺がハウスやテクノのパーティーに遊びに行き始めた2006年頃は、ストックホルムのダンスミュージック・シーンに空洞がある気がした。ストックホルムに新しい世代が登場して、前の世代の人たちは海外でプレイしたり、既に業界から足を洗ったりしていたんだ。Grodanっていう小さいクラブと変わったトランスのレイヴ以外は特に何も行われていなかった。ベルリンには格安でRyan Airの飛行機が出ているから、素晴らしいクラブ体験をしてそれを独自にストックホルムへ持ち帰っていたよ。この5年間は毎週末少なくともいくつかパーティーが行われているし、この手の音楽をプッシュしているクラブが2~3軒あって、しっかりとしたダンスミュージック・シーンができているね。 今後の予定を教えてください 俺は過去10年間を音楽に捧げてきた。レコードを制作したりプレイしたりすることは、俺のやりたいことであり、好きなことであり、そして、俺が唯一得意にしていることなんだ。だから今後も同じことを続けていくよ。