RA.529 Lazare Hoche

  • Published
    18 Jul 2016
  • Filesize
    149 MB
  • Length
    01:04:55
  • パリの人気アーティストによるみずみずしいハウスのループ
  • Share
  • Charlie Naffahが制作する、あるいは、プレイする音楽は一般的なハウスミュージックよりもスタイリッシュだ。27歳のフランス人である彼がLazare Hoche名義で専念しているのは、90年代の登場以来、ループ主体のハウスミュージックの中枢であり続けている、感情に訴えかけるタイトで機能的なサウンドだ。そして、そのサウンドは装飾を排したグルーヴ中心のフォーマットを軸に構築されている。この手のトラックは一見シンプルに思えるかもしれないが、控えめでヒプノティックな音楽性をこのフォーマットで成し遂げられるプロデューサーは数少ない。現在、Naffahがハウス界屈指のエキサイティングなプロデューサーのひとりとして不動の人気を誇っている理由の一部はここにある。高評価を得た、Malin Genieとのコラボレーション「I Don't Sync So Pt.1」を皮切りに、彼はこの4年間でパリを拠点に滑らかで効果的な作品を発表し続けている。デビュー以来、Naffahは安定したペースで音楽を発表し、フィーリングを伴いながらも素材を削ぎ落としたパンチのあるハウスを好むDJたちの間で根強い人気を誇るようになった。彼を愛するファンの中には、ZipやRareshといったリスペクトされているDJたちも含まれる。 そして嬉しいことに、今週のRA podcastはNaffahによるミックスだ。Lazare Hocheの活き活きとしたサウンドがスムーズに展開する今回のpodcastでは、ロングミックス、シャッフルするドラム、みずみずしい空気、安定したグルーヴを聞くことができる。しかと意識を没頭してみてほしい。 近況報告をお願いします 初のアメリカツアーの真っ最中だよ。冬の間はずっとスタジオに閉じこもってMandarの新しいアルバムや、ソロの楽曲、ライブやDJで使う色んなステム素材を作っていた。人生で初めてアメリカに来ることができてとても光栄だし、ものすごく嬉しいよ。 今回の制作環境を教えて下さい パリの自宅でターンテーブルとCDJ、Bozakのミキサーを使ってコンピューターに録音した。 ミックスのコンセプトについて教えて下さい このミックスは5か月くらい前に録音していたんだ。そのときに出来たばかりのOscillatのトラックや、まだマスタリングに出していなかったMandarの未完成トラックを使ったよ。もちろん、僕が好んでプレイするような昔の名曲もね。Ferro Levi VerspeekやMakcimのようなとても才能のある若手プロデューサーのトラックも使った。彼らには要注目だよ。Oscillat MusicやLazare Hoche Recordsのアーティストの代表でいられて本当に嬉しく思っている。 Sounds.Versatileといったレーベルの旧作をLazare Hoche Recordsから再発していますよね。この話はどのようにして始まったんでしょうか? Versatileはパリの象徴的なレーベルだ。Gilb’Rが運営していて、今年で20周年を迎える。Gregory Darsaは旧友のひとりで、僕に本当のインスピレーションを与えてくれる存在なんだ。以前、僕はGregoryのスタジオで彼が作った新旧のループやジャム、DATテープなんかを聞きながら何時間も過ごしていた。Versatileでリリースするときに彼が使っていた名義のひとつにHeadcoreがあって、その名義がどれだけ狂っているのかをひたすら彼に語り続けていたら、あるとき彼からLazare Hoche RecordsでHeadcoreの曲をいくつかリリースできないかって尋ねられたんだ。 彼はトラックのマスターファイルをデジタルバックアップしていなかったから、Gilb'Rのアーカイヴから実際のDATテープを探し出さなければならなかった。何時間もかかって大変だったけど見つけることができて、Lazare Hoche RecordsからリリースするためにオリジナルのDATテープをリマスターしたんだ。素晴らしいサウンドだった。 Sounds.は、4、5年前くらいにアムステルダムにいる友達のBobby HakvoortがNimbus Quartetをつうじて教えてくれたレーベルだったんだ。惚れ込んでしまったよ。それでNimbus Quartetのレコードを全部買ったんだ。そのほとんどがSounds.から発表されたものだった。それからいろいろ調べているうちに、Sounds.のオーナーであり、Nimbus QuartetのひとりであるWoody McBrideと話をすることになって、Nimbus Quartetのトラックをまとめてライセンスしたよ。若い人たちの多くは僕たちがリリースした再発盤でNimbus Quartetの存在を知ったってことさ。Nimbus Quartetのサウンドは90年代らしいハウスであるわけではないんだけど、僕にとってはおかしなほど素晴らしくて面白いサウンドなんだ。 あなたとMalin Genie、そして、S.A.M.は違う国に住んでいますが、たくさんの音楽を一緒に制作しています。どのようにして行っているのでしょうか? "Fouad"、"Naughty Mandar"、"Peace Force"といったMandarの初期作品はパリにある僕のスタジオでふたりとレコーディングしたんだ。MalinとSamはしょっちゅうパリで遊んでいた。Samはパリに2年間住んでいたし、Nick(Malin Genie)は僕たちとMandarのライブを立ち上げたり、Mandarのアルバムをレコーディングするために数か月パリに来たことがある。 スタジオでみんなと一緒に過ごすっていう典型的なバンドのプロセスみたいだったよ。実際の生活でもみんなは僕の親友だから、仕事のように全く感じないんだ。最近はステムをネット上で互いに送り合っている。先日、Nickがアムステルダムに自分のスタジオを構えてから、ぶっとんだモジュラーシンセのジャムをずっと送ってきているんだ。Samは絶えず旅に出るんだけど、どこにいてもうまく音楽を作っている。 今、僕たちはラップトップでバックトラックを流しながら、その上にインプロヴィゼーションやジャムを乗せてライブを構築しようとしているんだ。常にアイデアを構築するようにしている。たとえサウンドチェック中やホテルにいるときでもね。現時点では月に4、5回ライブをしているから、常に新しい素材ができあがるんだ。今はEPよりもアルバムにフォーカスしようとしている。僕たちはアルバムというフォーマットとそれに関わるプロセスがすべて大好きなんだよ。 あなたたちが関わっているダンスミュージックではディギングが最近の話題になっているように思えるんですが、音楽の探し方に何かしら変化が起きていると思ったことはありましたか? もちろんだよ。インターネットがあるから、情報はものすごいスピードで巡ってくる。はっきりと分かるのは、有名なDJがプレイすると、そのレコードの値段が高くなることだ。フランスでは、トラックIDを調べるためのFacebookページに10,000人が参加している。あと、ダンスフロアで動画をや何枚か写真を撮っている人の数がすごく増えたと思う。それはそれでクールなんだけど、みんなには踊っていてほしいね。 今後の予定は? この夏はかなり集中的にヨーロッパツアーを行う。ツアースケジュールは10月の日本ツアーまで続くよ。ウクライナやグルジアとか、一度も行ったことのない素敵な場所にもいくつか行く予定なんだ。あと、年末にかけて南アメリカツアーが組まれているところだ。もちろん、一日中音楽を作り続けるし、平日はボクシングに行くよ。