RA.392 Conforce

  • Published
    2 Dec 2013
  • Filesize
    165 MB
  • Length
    01:11:45
  • オランダの達人が届けるテクノ/エレクトロ
  • Share
  • Boris Bunnikは幅広い視野でテクノを捉える。ここ6年ほどの間で、このオランダ人アーティストは繊細なアンビエントものから、ヘヴィでフロア向けなものまで、広範囲に及ぶレパートリーで知られるようになった。Bunnikの最も知名度の高い名義はConforceであり、この名で彼は空間的なテクノを広い視点で探究し続けている。Conforce作品の大半は、オランダの3大クラブミュージック・レーベル、Rush Hour、CloneとDelsinからリリースされてきた。中でも2011年にDelsinから出た『Escapism』は、水に溶けこむようなアトモスフェリックなサウンドが自信たっぷりに組み立てられており、Bunnikのキャリアのハイライトの1つだと言っても過言では無い作品だ。そして今月、彼は一般的な曲の構成という概念を捨て、音が自由に浮遊する『Kinetic Image』という野心的なアルバムを出したばかりだ。 このアルバムは、だがしかし、今年2作目である。3月に彼はエレクトロ寄りの名義Versalifeで『Vantage Point』というアルバムを出した。この作品は彼が住んでいるオランダのFrieslandという地域の“地平線と空虚感”にインスピレーションを受けた10曲を収録している。それだけでなく、まるで型にはまらないスタイルを更に強調するかのように、Bunnikは今年Vernon Felicity名義で空間的なハウスミュージックをリリースし、自身のレーベルTranscendentからはHexagon名義のレトロフューチャーな作品を出した。 そんなBunnikの溢れるような好奇心はRA.392でも健在だ。一見、Conforceのミックスと言える内容だが、彼の豊富なパレットの様々なムードや質感が全体を通して現れている。 まずは近況報告をお願いします Delsinのニューアルバムを完成させて、Transcendent用のHexagonのEPを仕上げていた。それ以外では、Current Currentのメンバー、Patrik Johanssonと一緒にニューアルバムのオーディオ/ビジュアル・パフォーマンスを作り込んでいた。 ミックスの制作環境を教えてください アナログとAbletonだ。前日Clone Recordsで買ったレコードを使って、自分のアパートで録音した。そして相性が良いと思った自分の古い曲なんかも混ぜてみた。 ミックスのコンセプトを教えてください ちゃんとしたコンセプトがあるわけではなく、個人的にインスピレーションを受ける良い曲を直感的に選んだんだ。テクノからハウス、エレクトロ的なものも入っていて、フロア向けでありながら家でじっくり聴くのもアリな感じに仕上がったと思う。 ニューアルバムについてあなたは「過ぎて行く景色のように、進化して展開していく映像やアート」を作りたかったのだと言ってましたが、具体的にはどういうことですか? 曲のアレンジメントやコード進行から離れて、もっと浮遊感があって音がどんどんと進化していくアプローチをとるようになったんだ(すくなくとも今は)。時間をかけて少しずつ変化していくのをやりたかった。『Escapism』はアレンジメントやコード進行がしっかりしていたが、今はもっとふわっとしていて曖昧なほうがいいんだ。何テイクもやり直して、色々と細かく調整してって、自分の意表をつきたかった。未知の世界を想像させてくれるような、そんな風景を音で描いたんだ。   そして、ビジュアル集団Current CurrentのPatrik Johanssonと共同でプロデュースするオーディオ/ビジュアル・パフォーマンスも見てもらいたい。そうすれば文脈が解って全体像が見えるはずさ。彼はGraphic Surgeryのアートワークと、アルバムの曲のテーマに関連したグラフィックやツールなどを作ってくれた。彼らは元々、動的なアートに興味があった人達だから丁度良かった。そのオーディオ/ビジュアルは音に反応してモーションを起こす。これはクラブのピーク時にかけるようなものではなくて、じっくりと聴くべきものだと思う。じっくりと体験するものだ。だからアルバムを正しい文脈で理解することは重要なんだ。 アルバム名や曲名などに何か意味は込められているのですか? ああ、音楽そのものとあまり関係が無い可能性があるが、インスピレーションとなったものはある。アルバムのタイトルはAlvin Tofflerの本、『Future Shock』を読んで思いついたんだ。彼はクラブをkinetic(動的)な環境だと表現した。この本を読んでテクノロジーとの付き合い方とか、アーティスト/旅行者としての自分のライフスタイルのことを考えさせられた。80年代の本が語る未来像を読むのは面白いし、結構当たってる部分が多いんだ。こういったものに影響を受けている。だから曲名はここからとったものもあるんだ。アルバムを作るときは、何かインスピレーションがないと駄目なんだ。ただトラックを集めて出すんじゃなくて、1つの時期を捉えたものなんだ。リスナーにとっては関係ないことかもしれないが、俺にとっては何らかの関連性とか統一感が無いと嫌なんだ。 今後の予定は? Hexagon名義の「Blue Hour」EPを出すことさ。今週、ディストリビューターに届けた。店頭にもうそろそろ並ぶはずだ。あと、今後いくつかDJギグやオーディオ/ビジュアル・パフォーマンスも控えている。あとHexagon用の曲だとか、ConforceとしてDelsinから出す予定のEPの曲なんかを制作しているよ。後者はクラブ向けに作ってるんだ。シンガポールでももうすぐプレイする予定だ。