今週末となる7月14日(土)から16日(月)の3連休に、自然と音楽の融合を目指すオープンエアパーティーrural 2012が開催される。
山梨県の小菅村玉川キャンプ村にて行なわれる本パーティーには、先日本誌でジャパン・ツアーのニュースを取り上げたMark ErnestusやMilton Bradleyをはじめ、Vladislav Delayや、昨年のruralにも出演したClaudio PRC、The Gods Planet、そしてDJ Nobuといった合計30組以上の国内外アーティストが出演する。
今回RAでは、Moritz Von Oswald TrioやSasu、Luomoと数々の名義でChain ReactionやHonest Jons、そして名門Raster Nortonから楽曲をリリースするフィンランド出身のプロデューサーVladislav Delayとのインタビューを敢行。本パーティー以外にも7/13(金)UniceにてLuomo名義で、そして16日(日)には京都MetroでVladislav Delay名義でライブを披露する彼に、最近の活動から初披露予定のライブセット、そして彼の最新スタジオについて話をきいた。
最近の活動はどんな感じですか?
昨年から作業を始めていたんだけれど、スタジオが完成したんだ。アルバムやプロジェクトが終わるごとに、分解して足りないものを追加したり、ケーブルをつなげたりといった作業を行なっていたんだ。スタジオも完成したし、今は勉強の時期だね。古い機材や新しい機材を研究したり、リリースは一旦置いておいて、新しい音楽制作の方法について色々と勉強したいと思っているよ。とにかく学びたいんだ。
新しいプロジェクトの予定もあるんだけど、特に具体的に決まっていることはないし、それが形となるかも分からないという状況だ。
新しいスタジオについて詳しく教えてください。どんな機材やスピーカーを使っているのか、どうやってスタジオを作ったのか、そして周りにある自然とスタジオとの関係など出来る範囲で構わないので教えてください。
Genelecの新しいモニターを購入したよ。とても満足している。スタジオはゼロから作りあげたもので、部屋の設計を素晴らしいアコースティック・エンジニアにやってもらって、その周りにガレージを建てたんだ。部屋の中の音質は素晴らしく、完璧な空間になっているよ。色々な機材を15年もかけて集めていたから、部屋中に素敵なものが色々と置いてあるんだ。誰にも使われない、これから10年、20年という期間に更に改築できる自分だけのスタジオが欲しかったんだ。
スタジオを建てた場所は、数年前には森以外何も無い所だったんだ。自分で木を伐採したし...完璧なスタジオ・オタクだね、僕は。
音楽制作の上で最も重要なことは?
自分自身が落ち着ける空間に身を置くこと。どんな機材を使うかは二の次だね。新しいものを求め、リスクを恐れないこと。自分が今までやってきた事を繰り返さないこと。そういった事を意識してるよ。
rural 2012でのライブ、Luomo名義でのUniceの公演、Vladislav Delay名義でのMetroでの公演と、それぞれどんなライブになるか教えてください。
ruralでは、秋にRaster-Notonからリリース予定のアルバム『Kuopio』に収録される音源を使ったライブになると思うよ。以前よりもリズミックで、新しい方向性を感じてもらえるスタイルだ。京都・Metroでの公演も同様なスタイルでプレイするつもりだよ。Luomo名義では、昔の作品から新しい作品までを混ぜたセットを披露するつもり。沢山のお客さんと一緒に音楽を楽しめたらと思ってるよ!
今後のリリース予定はありますか?
とても凄いものがリリースされるよ...本当に、自分の作った作品の中でもベストのものに入ると思う。最近の作品にはとても満足しているんだ。新しいスタジオに移ってから完成させた作品で、自分の到達したいサウンドになったのは勿論、音楽的にも新しいレベルに向かったものだよ。
