Luis Malon & Ovach ‎- Two Bridges

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  • ウルグアイでは何かが熟成しつつある。DJ KooltやZ@p、Fabricioといった地元のスターたちの世界的知名度は低いままだが、人口300万人の同国には、質の高いDJを数多く生み出す肥沃な土壌が備わっている。モンテビデオを主要拠点とする同国のコミュニティは有名な例としてNicolas Lutzを輩出しているが、この場所には数年前までみんなが集えるようなクラブは存在していなかった。その状況が変化したのは2013年。南モンテビデオで人気となるクラブPhonothequeが登場したときだった。同国のシーンからは、増え続けるプロ級DJと並んで数多くのトラックが誕生している。その最新作となるのがLuis Malon & Ovachによる「Two Bridges」だ。同作はふたりにとってFede Lijt主宰のEl Milagro Recordsから2回目のリリースとなる。 「Two Bridges」で印象的なのは、モンテビデオの多くのDJが注目している、ブレイクビーツ/エレクトロ色の強いヨーロッパ・サウンドとの共通点がほとんど無いところだ。本作はNicolas LutzだけでなくBen KlockやThe Black Madonnaにも同じく適した内容になっている。ふたりがコラボレーションした表題曲は、力強いビート、ピアノスタブ、そして、Jaydeeの初期作品からそのままもってきたようなシンセリフによって構築された妥協の無いレイヴトラックだ。Luis Malonによるソロ曲"Charrua En Bote"も同様にエネルギッシュで、吹き付けるシンセのレイヤーと熱狂的なエネルギー変化がシンプルなメロディラインに組み合わされている。OvachによるBPM100以下のトラック"Futurist Manifiesto"はテクノよりもエクスペリメンタル・ヒップホップに近いが、使える速さにするためには45回転でプレイすればいい。
  • Tracklist
      A1 Ovach & Luis Malon - Two Bridges B1 Luis Malon - Charrua En Bote B2 Ovach - Futurist Manifesto
RA