Mall Grab - Menace II Society

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  • Mall GrabのDiscogsページで、ユーザーがこんな冗談を言っている(英語サイト)。「聞き入れるかどうかは各自に任せるけど、売り切れる前にMall Grabのレコードを買った方がいい」。この発言から伺えるのは、オーストラリアのハウスプロデューサーJordan Alexanderが話題になっている、ということだ。彼がレコードを発表し始めてからまだ1年しか経っていないが、既に多くのリリースを重ねていることや再販売価格が高騰していることは、彼が波に乗っているプロデューサーであることを示唆している。彼が生み出すくぐもったサウンドによるゆったりとしたパーティートラックは、Route 8とGalcher Lustwerkの中間に位置するものだ。Unknown To The Unknownに提供された今回の「Menace II Society」では、官能的でおぼろげなボーカルサンプルが使われているものの、普段のAlexanderのグルーヴィーな音楽とは異なり、本作はバンギンな仕上がりとなっている。 収録された3曲にはそれぞれ異なるひねりが加えられている。共通しているのは、いずれのトラックもパンチの効いたパーカッションと破裂させたような刺々しいテクスチャーによってまとめられていることだ。"I've Always Liked Grime"では、低い唸りと甲高いシンセによる対照的な組み合わせの中で深い時間に映えるハウスビートが鼓動している。息苦しさを覚える灼熱ビートトラック"Black Palms"では、えぐるようなリズムが中盤で爆発して灼けつく鼓動へと変化する。Alexanderの作品史上最も狂暴なトラックだといっていい。一方、表題曲はおなじみのハウスモードに立ち返っており、明るいメロディと鮮烈で軽快なスウィングを聞かせてくれる。トラックの楽しげなムードを高めていくのは、「Knock the fuck out!」と叫ぶボーカルのループだ。このループによって「Menace II Society」のダークサイドが引き続き保たれている。
  • Tracklist
      A1 I've Always Liked Grime B1 Black Palms B2 Menace II Society