- 今年前半、Moodymannは各土地のローラースケート・カルチャーについて「現場では、みんなが自分の出自を表現していて、それぞれ違うスタイルを持っている」と語った（英語サイト）。Moodymanと密接な関係にあるAndrésが近年リリースしているトラックがいかにダンスフロアを対象にしていようとも、そのトラックは同時に出自についても多くのことを物語っている。Earth, Wind & Fireの"Mighty Mighty"をリミックスする必要はないと最初に示したのはDes Andrésだが、彼の新作のAサイドでは、同曲を楽しげで目のくらやむようなトラックへと作り変えている。さらに彼はEddie Kendricksの"My People…Hold On"を散りばめて活力を追加しており、自分の出自を十分に示している。
『Mighty Tribe』のBサイドは必ずしもAサイドのエネルギーとペースに匹敵しているわけではない。"Chevy Status"ではトリッキーなコンガがハウスの鼓動の回りを機敏に躍動しているが、起伏するシンセや、こだまするピアノの音色、そして、ボーカルの断片といった他の要素はうまくまとまっていない。"Pluck Away"は、Babyfaceのナイロン弦ギターを使ってトラックを構築しているかのように活き活きとしている。鋭く出入りを繰り返すストリングスとホーンも素晴らしいのだが、とりわけ、ギターサウンドの扱い方（二重演奏にして、エッジを取り除き、トリッキーなメロディをダビーなホーンに絡ませている）が、多くの異なるスタイルを極められるAndrésの卓越ぶりを示している。
TracklistA1 Mighty Tribe
B1 Chevy Status
B2 Pluck Away