Exos - Downgarden

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  • 10年以上の休止期間を経たThuleのここ数年間における再登場は、ミニマル/ダブテクノの愛好家にとってうれしい展開だ。一連の重要作の再発や今後が楽しみな派生レーベルStrobelight Networkの立ち上げに続いて、アイスランド拠点のテクノレーベルであるThuleが「Downgarden」にて遂に新曲を発表した。中心的アーティストExosによる13年ぶりのソロリリースとなる本作には、ダブ処理の施された引き締まった作品がフィーチャーされ、今やクラシックとなったThuleのサウンドを見事に継続している。 表題曲で確立されているのは「Downgarden」の真夜中のムードだ。広がりのあるブレイクが2回訪れるBPM122の"Downgarden"では、反響するコードが雷雨のように頭上を通り抜けていく。ビートとビートの隙間をハイハットが切り裂く"Citrit"や"Hin Heilaga Threnning"では少しテンポが速くなり性急感が増している。"Citrit"は火花のように破裂するコードによって本作で最も鋭く切り立った印象だ。一方、浮遊感のあるヴァイブスを伴った憂鬱な"Hin Heilaga Threnning"はハマれるブーギーとなっている。謎めいた空間を生み出すサウンドデザインに対するExosの嗜好性が"Ormus"でもハッキリと表れている。本作の極めてディープなハイライトを飾る同トラックは、散在するドラムグルーヴ上で小刻みに震え、きらめきながら展開していく。この強力なダブテクノアレンジはExosとThuleのどちらのファンも間違いなく満足させるだろう。
  • Tracklist
      A1 Downgarden A2 Citrit B1 Hin Heilaga Brenning B2 Ormus
RA