Various - Orbital EP

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  • Traffic Recordsはオッフェンバッハを拠点にコアメンバーとなるアーティスト、すなわち、Bodin Stojanoski、Jacob Chenaux、Julian Chenaux, Patrick Klein、そして、Martin Müller(aka Martyné)を中心に運営されている。このレーベルは同名の準レギュラーイベントをRobert Johnsonで開催している。彼らのサウンドデザインとミックスダウンから判断するに、高い忠実度でトラックを聞くことに慣れている印象だ。2013年以降、彼らはブロークン・ダブテクノとスウィングするブレイクビーツ・ハウス、そして、タイトなミニマルの間を見事に行き交ってきたが、「Orbital」はそれを凌ぐ、これまでで一番のEPかもしれない。4曲入りの同EPは捻じれたエレクトロから跳ねるブレイクスまでカバーしており、聞いている人まで活発に弾けたくなる感覚でまとめられている。オッフェンバッハの彼らが幅広いアンダーグラウンドなサウンドに感化されたようなサウンドで、彼らはその影響を新鮮なものになるまで上手く煮詰めている。 Bサイドが特に素晴らしい。中でもおすすめはBodin & Jacobの"Geddo"だ。ダークでしなやかに切り出したエレクトロは病的なコードと奇妙な嘆きに満ちている。対照的にPatrick Kleinの"Infinitum"は痛ましいまでにスウィングしている。同トラックのイントロ部はそれだけでもお金を払う価値があるほど素晴らしい。完ぺきなタイミングのバックスピンでイントロが終了すると、ピッチシフトするブレイクビーツと多様で奇妙なシンセがバウンシーな低域によって引き立てられる。Edwardの提供曲も同系統のスウィングする土着的なドラムヒットを軸にしているが、比較的こちらは控えめで緻密だ。愁いに沈んだアブストラクトなディープハウスのコードが漂った後、トラックの深い部分で嬉しいブレイクが訪れる。A1も悪くない。Street Fighterから持ってきたような衝撃音が使われているが、さまようディレイシンセのフレーズが物思いなムードをもたらすにつれ、トラックはメロディアスになっていく。
  • Tracklist
      A1 Martyné & Jacob - Transit Transit A2 Edward - Elipsis B1 Bodin & Jacob - Geddo B2 Patrick Klein - Infinitum
RA