Durian Brothers, Don't DJ, Harmonious Thelonious - Diskanted

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  • 2013年の話だが、デュッセルドルフのSalon Des Amateursで、輪ゴムや粘着テープ、付箋紙を使ってTechnicsのターンテーブルを操作しながらループを生み出しているThe Durian Brothers(Florian Meyer、Stefan Schwander、Marc Matterの3人組ユニット)を目撃したことがある。輪ゴムがちぎれてしまうこともあったが、その都度、誰かが箱の中から替えの輪ゴムを取り出し、素早く交換していた。まるで今にも崩壊してしまいそうに見えたため、逆にそのパフォーマンスは目が離せないものになった。 Emotional ResponseのStuart LeathはThe Durian Brothersのほぼ全作品を手掛けてきた。さらにメンバーが関わる様々なサイドプロジェクト(SchwanderによるHarmonious Theloniousや、MeyerによるDon't DJ)の作品も世界に紹介してきた。数年前、Leathはロンドンのポーロベッロ通りにあるレコード店Honest Jon'sで、彼らのレーベルDiskantから最初に発表された12インチを発見した。その作品がきっかけとなり、彼はデュッセルドルフで活況に沸くミュージシャン・コミュニティを知るようになった。以来、彼はSalon Des Amateurs周辺のアーティストによる作品を数多くリリースした。そしてその中に含まれていたのがHarmonious Thelonious、Don't DJ、Musiccargo、Wolf Müllerたちだったのだ。 「Diskanted」には2009年から2014年までの間に同レーベルから発表された音楽のうち、Meyer、Schwander、Matterによる作品がまとめられている。彼らのソロ作品とコラボレーション作品の共通点は、アフリカやアジアの多様な音楽にインスパイアされた鮮烈なポリリズムを使っているところだ。The Durian Brothersの"Hamigogakiko"のように、そうしたリズムが静止状態になるときもあれば、"Giri Giri"では儀式的な印象になったり、Harmonious Theloniousの"Makeshift"のように素晴らしい躍動感を帯びたりするときもある。Schwanderが手掛けたもうひとつのソロ作品である、鐘の鳴り響く"Verwobene Muziek"は本作で最もスリリングなトラックだ。一方、Don't DJによるトラック2曲のうちのひとつ"Swifts"はSteve Reich的な所作でステレオ空間を活き活きと跳ね回るトラックとなっている。デュッセルドルフの音楽シーンにおける、こうしたタイプの音楽に興味をそそられている人には、本作はその入門編として打ってつけの作品になるだろう。
  • Tracklist
      A1 The Durian Brothers - Hamigogakiko A2 Harmonious Thelonious - Makeshift B1 The Durian Brothers - Overexposed Scream Contest B2 Harmonious Thelonious - Verwobene Muziek C1 The Durian Brothers - Giri Giri C2 Don't DJ - Drob D1 Don't DJ - Swifts D2 The Durian Brothers - Rauschthalt