Tessela - POLY002

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  • 大ヒット作"Hackney Parrot"でPoly Kicksが誕生してから約3年、2枚目のリリースにあたって、Ed RussellがTessela名義の12インチでレーベルを再始動させた。「POLY002」は明らかに「001」とは違う。そして「001」に続く作品(英語サイト)でみせた、エレクトロを注入したハードコアな同路線との共通点もほとんど無い。Russellは今回のテクノとUKクラブミュージックの融合にあたり、より細やかなアプローチを取っており、時計仕掛けのごとくタイトに組んだリズムを重視し、とても効果的にビートを刻んでいる。Tesselaの最良部分を見失わないように注意しながら、彼はそのすべてをジャングルの重厚な低音と合わせて本作に詰め込んでいる。 「POLY002」で素晴らしいのは、Russellが少ないアレンジを最大限に活かしている点だ。彼は極めて鋭い制作センスを駆使して、複雑さと明快さを同時に感じさせるトラックを作っている。最初からずっとローエンドが轟き続けるBサイドの"Tenner Eclipse"では、強烈な一撃がやってくる。大地を揺るがすキック、素早くスナップされるスネア、そして、ウォブリーなベースシンセによるヘヴィなリズム上に、はつらつとしたハイハットを加えることで軽快で緩いグルーヴが保たれている。Livity SoundやOstgut Ton系のDJと相性がよさそうなトラックだ。だからといって、落ち着きなく展開する"Luv Mix"の評価が低くなることはない。力強く効果的な重低音が途中で挿入されるのを聞くと、もう一度、同じ展開を期待してしまう。同じ展開が起こることなくトラックは終了するのだが、気にすることはない。「POLY002」をもう一度プレイする理由が増えるだけだ。
  • Tracklist
      A Luv Mix B Tenner Eclipse
RA