Liiebermann & Quietjackson - Let's Get Lost EP

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  • 北海道の釧路にてStratosphere Recordsを運営しながら極めてミニマルなトライバルテクノを発表していたKo-Taと、同レーベルからEPを発表しているKiyokazu Hamawakiが共同で主宰するGabriielaから、2枚目のEPがリリースされた。ヴァイナル制作の難しさが話題になっているが(英語)、2015年6月に本作の告知が開始されてから、実際の発売までかなりの時間が空いていることも、そうした一面をうかがわせる。そして遂にお目見えとなった12インチには、ふたりが結成したプロダクションユニットLiiebermannと、HamawakiのソロプロジェクトQuietjacksonによるトラックが収録。タイトに張り詰めた音像のビートにボイスサンプルを散りばめた3種のグルーヴが提示されている。 ”Let’s Get Lost”では、靄のように柔らかく漂うシンセが時間感覚を失った深い時間帯のエレガントなムードを演出。交信機から聞こえてくるようなくぐもった男性の声を中心に、複数のボイスサンプルが交互に囁き合う中、ヒスノイズを薄く引き伸ばしたようなリバーブが緩やかな軌跡を描いていく。対照的に輪郭のハッキリしたキックとハットが抜き差しされることで、派手な展開は無いものの終始トラックに惹き込まれるミニマルな陶酔性を生み出している。”Garden”は同様の浮遊感を保ちつつも、シンセとリバーブの使用が控えられている分、隙間を多分に含んだリズム主体のトラックに仕上がっている。こちらでも数種のボイスサンプルが用いられ、グルーヴの一翼を担っているが、何度も繰り返されることにより、「声」という認識から変化していくのが面白い。一夜を通じて多様な用途で活躍してくれそうだ。Quietjacksonによる”Voices”では、オープンハイハットと小刻みなボイスサンプルにより、つんのめるようなグルーヴを紡いでいる。ビート自体は簡素ながらも、その背後でうっすらと引き伸ばされるザラついたテクスチャーのパッドと、非常に低い帯域で鳴らされるベースラインは、初期Perlonの諸作を彷彿とさせる。
  • Tracklist
      A1 Liiebermann - Let's Get Lost A2 Quietjackson - Voices B1 Liiebermann - Garden