Pev & Steevio - Seren / Edges

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  • 2011年の時点では、英国にある多くのレーベルはSchmorgasbordと同じ考えに基づいて運営されていた。ブリストルに拠点を置く同レーベルは、ハウス、テクノ、ダブステップ、ブロークンビーツ、そして、2ステップを混ぜ合わせたハイブリッドなサウンドを紹介するために設立されたが、現在、そうした音楽を制作するアーティストはほとんどいなくなってしまった。2011年頃に制作していたアーティストの中には、そうしたサウンドに単に興味を失った人もいれば、逆にそれほど面白くなくなってしまった人もいる。Schmorgasbordの目的は分裂してしまったリズムの規則(例えば、4つ打ちとダブステップ、など)から離れて、再び様々な要素がぶつかり合ったサウンドを制作することだ。「Seren / Edges」はそうした実験からまだまだ成果があげられることを証明している。 PeverelistとSteevioのコラボレーションでは、馴染みのあるサウンドが提示されている。というのも、ふたりがそれぞれ得意とするジャンルは、ここしばらく交わり合ってきているからだ。Steevio"Seren"のリミックスでは、Tom Ford(aka Pev)はテクノのプロデューサーが使いそうな短く歯切れの良いハイハットを使っており、マリンバの音色により予測不可能なシャッフルを生み出している。"Edges"をリミックスしたSteevioはそのお返しとして、Fordの偏執的なレーザーサウンドや浮遊感のあるリースベースラインに対して単にテクノ感を加えるのではなく、ビー玉のように原曲のサウンドを散りばめている。「Seren / Edges」を通じて、ふたりは互いのサウンドが持つ複数の特性を見事に探究し、その間にある境界をさらに崩し去っている。
  • Tracklist
      A1 Pev - Edges A2 Steevio - Seren (Pev Remix) B1 Steevio - Seren B2 Pev - Edges (Steevio Re-Interpretation)
RA