HNNY - Good

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  • スウェーデンのダンス・ミュージックはと問いかけられても直ぐには多くは思いつかないだろうが、しかし着実にその周辺のアーティストやレーベルは育ってきている。例えば今や売れっ子レーベルに成長したLocal Talkは先ず第一に語られるべきだろうし、Studio Barnhusも活発な活動によりその注目度を高めている。そしてその両レーベルから作品をリリースしているのがJohan CederbergことHnnyで、特にLocal Tolkからは既に4枚のEPをリリースするなど、スウェーデン系のアーティストとしての活躍っぷりには目を見張るものがある。 本作はStudio Barnhusからは4年ぶりとなるEPだが、特にレーベル性を意識したような印象はなく普段通りにHnnyのメロウかつファンキーな持ち味が強い。A面に収録された"Caypio"が最もダンスフロアを意識した曲で、フェンダーローズの妙に癖になるフレーズと勢いのある太いボトムが先導するが、微かにギターサウンドのようなカッティングも溶け込んでおり、ラテンとディスコの音楽性も感じられる。しかしこの強烈な色彩と熱気高まり汗が吹き出すような情熱のダンス・ミュージックは、真っ暗なクラブよりは太陽が降り注ぐ真夏のビーチサイドが似合っているだろう。裏面にはタイトル曲の"Good"が収録されているが、この気の抜けた陽気さは前述の曲よりもHnnyらしく感じられる。低重心のビートは緩くもビートダウン・ハウスのようにどっしりと安定感があり、そこに陶酔感あるシンセ・ストリングスのふわふわとした足取りのようなメロディーが入ってくると、昼下がりのリラックスした夢現な気分に包まれる。そして"Kitigai"は一転してゴツゴツとしたロウなキックが鈍く刻む無骨さがあり、不安げで妖艶なストリングスのループのおかげで、一本調子な展開ながらもDJツール性に特化した作風だ。基本的にはどの曲にもキャッチーなメロディーが通底しているおかげで親近感があるが、お勧めなのはやはりお気楽ムードで余裕も漂う"Good"だろう。
  • Tracklist
      A1 Caypio B1 Good B2 Kitigai Our Homeboy