Lucien-N-Luciano - Grace Of An Art

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  • かつて最盛期のCadenzaはダンスミュージック界で最もカッティングエッジなレーベルのひとつだった。レーベルが知られることになった理由のひとつに、ラテン特有のタッチをミニマルハウスに持ち込んだことが挙げられる。設立から10年が経った今のCadenzaは、まるで工場のようにグルーヴィーなテックハウスのEPを次々と量産している。しかし、レーベルの100番目となる本作にLucianoが再びLucien-N-Luciano名義で登場していなければ、この記念すべき一枚はおそらく多くの人に見逃されていただろう。 2014年に過去の未発表曲(英語サイト)を収めてBaseacからリリースした2枚のEPを除けば、本作は2年以上ぶりのLucianoによる新作となる。彼のDJセットにおける激しいテックハウスとは異なり、"Grace Of An Art"と"Rickson Trephala"は、強烈な魅力を放つミニマルトラックだ。それは長きに渡って彼が得意としているサウンドでもある。14分弱のタイトルトラック"Grace Of An Art"はつんのめるキックとざっくりとしたパーカッション、そして、ふわっとしたシンセが一風変わった魅力を醸し出す躍動感溢れるトラックで、聞いていると頭がおかしくなりそうだ。Bサイドは小細工なしの1小節ループを軸に熱にやられたようなグリッチ音が絡みつくクラブ仕様のトラックだ。このループが絶頂期のDC-10のテラスでかかったら大いにフロアを盛り上げたに違いない。DJという意味では、Lucianoがかつて持っていた魔法のような力は幾分失われてしまったのかもしれない。しかし、楽曲制作ということであれば、まだまだ胸に響くものが彼の懐には眠っているようだ。
  • Tracklist
      A1 Grace Of An Art B1 Rickson Trephala C1 Timeless Songs For Lovers Of The Morning Enlightenment
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