Jouem - Episodes 4/8

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  • 2005年のデビュー以降、Sven Weisemannは複数の名義での活動により秘匿性を保ちつつ、美しいダブの音響とエモーショナルな空気を取り込んだテクノ/ハウスの制作にのめり込んでいる。それは例えばSven Weisemannとして、又はDesolate名義やPhidias名義として様々なレーベルから引っ張りだこ状態で継続的に新作をリリースしているが、現在継続中のプロジェクトがJouem名義による「Episodes」シリーズだ。 2012年から始まったこのJouemによるシリーズも当初はその存在は隠されていたものの、今ではSven Weisemannによるものだと判明している。古巣Mojuba Recordsから8枚に渡ってリリースされるシリーズであり、全てを集めた時にそのジャケットを繋ぎ合わせる事でアートワークが完成するようになっているのだ。プロジェクト開始から4年目にしてようやく4番目の折り返し地点にまで到達したが、シリーズになっている事から音楽性には当初から大きな変更はないものの、本作は今までよりも多少はフロアを意識した作りだろうか。 "Tale Of Victory"を聴けば分かる通り滑らかな4つ打ちが軸となり、そこに朧気に消え入るボイスサンプルやぼやけたパッドや幽玄なシンセをレイヤーになるように導入し、大きな揺さぶりを見せる事なく淡々と、しかし落ち着いたエモーショナルな鳴りを聞かせる。一方"Realm Of Darkness"は深い残響を伴う有機的で温かいリズムが小刻みな動きを見せ躍動感を打ち出しているが、ここでも闇の中に浮かび上がる女性のボイスサンプルやぼんやりと美しいパッドが、雨上がりの湿地帯のように湿度を高めて深い空間演出が成された官能的なダブ・ハウスへと仕上がっている。裏面には更に軽快で跳ねるようなビートを刻む"Melian"が収録されているが、温かく幻想的なシンセが覆い被さる展開に寄せては返す波のようにシンセやボイスサンプルに効果音が入ってきて、心地良い浮遊感を伴うディープ・ハウスとなっている。過去のシリーズよりはフロア寄りではあるものの、ダブの音響や美しい旋律への拘りは今までと変わる事はなく、その深遠で静謐な世界観は正にWeisemannの個性と呼ぶべきものだろう。
  • Tracklist
      A1 Tale Of Victory A2 Real Of Darkness B1 Meliane
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