Batu - Cardinal

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  • 当初、Livity Soundはブリストルに既に存在している音楽の繋がりの中で回っているような印象だった。しかし、意図していたかどうかは分からないが、レーベルは徐々に独自の小さなコミュニティを作り上げてきた。Livity Soundはブリティッシュテクノを削ぎ落とした形で提示しているが、今日までに彼らにインスパイアされてきたアーティストの中で最も成功しているのはおそらくHodgeだろう。一方、BatuはPinchのレーベルCold Recordingsからデビューし、Livity SoundのサブレーベルDnuos Ytivilからシングルを一枚を発表するのみに留まっているが、あながちHodgeに後れを取っているとは言えないかもしれない。 「Cardinal」はBatuのレーベルTimedanceから第一弾となるシングルであり、これまでで最も鮮烈で挑戦的な作品を収録している。Aサイドでは、これまでの作品で獲得したファンの期待とは全く逆を行くという大きなリスクを取っている。おどおどとしたアルペジオがディストーションと濃厚なフィードバックで覆い尽くされ、落ち着くことなく次々と積み重なっていき、トラックが熱狂を帯びるしたがってバラバラに崩れ去った後、再び構築され始める。単独で聴くと若干物足りなさを感じるが、このトラックが狙っているのは明らかにDJセットの中でインパクトを生むことだ。セットの一曲目にプレイすれば、間違いなく大きな衝撃を生み出すだろう。Bサイドの"Domino Theory"はもっとがっしりとしたスリルを提供している。現在のBatuはLivity Soundスタイルによるコンクリートブロックのようなグルーヴを得意としており、このトラックでも頑丈なグルーヴを仕上げてきている。さらにこれまで以上に濃密なアルペジオを加えているが、この旋回するようなアレンジはHodgeの"Flashback"と決して遠い関係ではないだろう。一本の混沌とした形へとシンセが舞い降りてくるブレイクこそ、このトラックが本領を発揮する場面だ。どちらのトラックもスケール感が壮大で非常に気持ちがいい。
  • Tracklist
      A1 Cardinal B1 Domino Theory