Pev & Kowton - Signal 3 / Low Strobe

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  • コラボレーション作品とソロ作品、そのどちらにおいても、PeverelistとKowtonの2人は大きな影響力を持つ存在に成長した。彼らが勢いに乗りだしたのは遡ること2013年、"Raw Code"でリスナーの意識に激震をもたらした時からだ。2人にとって今年最初のリリースとなる本作においても、その勢いが衰える気配は無い。「Singal 3 / Low Strobe」に収録されているのは、切迫した危機感が漂う殺伐としたテクノトラック2曲。このトラックは必要最低限にまで素材を削ぎ落とすことで、2人がこれまでに生み出してきた良作の精度をさらに高めようとしている。"Low Strobe"では、削岩機のようなキックにシンセのメロディで覆い尽くしているが、そのシンセはメロディとしてフックを付けようとしているのではなく、トラックのコントラストを明確にしようとしている印象だ。 "Signal 3"の主軸となっているのは、手際よく処理された重低音だ。ある場面では、16分で刻まれるアタックの強いキックのように脳を揺さぶってくるベースが、気付かない内に内臓を突き抜ける重低音ドローンに変化していく。そして、PevとKowtonの2人が鋭く効果的にパーカッションを活用するすることで、"Signal 3"はクラブプレイに適したトラックに保たれており、ジャジーなハイハット、潰れたクラップ、遠方で鳴るソナー音が揺らめきながら気持ちの良いアレンジメントを実現している。一方、"Low Strobe"は、チープなシンバルと危険な臭いに満ちたダブワイズエフェクト以外の一切の素材を削ぎ落とした構成だ。どちらのトラックもプレイした瞬間に、あらゆる空間をダークなエネルギーと緊迫感で埋め尽くすだろう。PevとKowtonは自身の音楽にハッキリとしたビジョンを持っているプロデューサーだが、そんな彼らだからこそ、限られた素材だけでも問題無く自分たちの幅広さを表現できるのだ。
  • Tracklist
      A1 Signal 3 B1 Low Strobe