Insanlar - Kime Ne (Ricardo Villalobos Remixes)

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  • 「Kime Ne」はトルコのスーパーグループInsanlarが初めて発表したレコードだ。元々2013年にAboov Plakからリリースされたタイトルだが、今回、Ricardo Villalobosによるリミックス2曲を加えてHonest Jon'sから再発されることになった。InsanlarのメンバーMini Bashekimが運営する会場Mini Müzikholでライブ録音された"Kimi Ne"(だから何、の意)は、トルコの民族音楽とアシッドハウスの要素を融合し、互いの核となる部分はそのままに、両者の既存の枠組みを飛び越えている。このトラックの歌は、"Haydar Haydar"という17世紀のアレヴィー/ベクタシー派の詩人Kul Nesîmîによる詩に由来しており、神との精神的な苦闘について綴ったものである。"Haydar Haydar"が伝統的に演じられる場合は、その雰囲気は厳粛であり懺悔の念が漂うが、Insanlarのバージョンでは、アシッドハウスによる別世界のテクスチャーを通じて、反旗を翻したような感覚が生まれている。その結果、優美で耳に残る音楽旅行が展開され、神々しさと快楽性を融合させることができるハウスの特性が浮き彫りになっている。 Villalobosは音楽の統制力と制御不能性をバランスよく操ることで知られるアーティストだが、その彼がこの複雑に入り組んだトラック"Kime Ne"のリミックスをするのは、適切だと思える。スタイルの面で言えば、原曲は、Villalobosが得意とする領域とそれほどかけ離れているわけではない。例えば、少し音程を外してあるボーカルの歌い方は、彼自身の作品でも使われていそうだ。早いテンポの"Version 1"は、最近のVillalobos作品と比べて、それほど劇的に違うわけではないが、まばらに音を使った彼のアレンジによって、トラックにはサイケデリックな性質が与えられている。"Version 2"では、さらに音数が抑えられており、"Version 1"よりも説得力がある。こちらのバージョンでは、Villalobosが良くやるような見せ場的な展開を作ることはせず、原曲の悲嘆な感情に焦点があてられている。どちらのリミックスにおいても、前述した複雑な精神性に対して、非凡な解釈が披露されている。
  • Tracklist
      A1 Kime Ne B1 Kime Ne (Ricardo Villalobos Version 1) C1 Kime Ne (Ricardo Villalobos Version 2)