FYI Chris - No Hurry / Juliette

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  • ChurchのボスSeb WildbloodとApesは新たな才能を発掘する術を知っている。というのも、彼らはHappaのデビュー作をリリースした他、まだ売れる前のDisclosureをCorsica Studiosにブッキングしているのだ。2人が次に目を付けたのは地元である南ロンドンの仲間Chris WatsonとChris CoupeによるFYI Chrisだ。サブレーベルChurch Whiteから発表される彼らの2曲入りのデビューEPは、キャンバーウェル界隈の作品としてベストの代物となるだろう。 Happaの怒りに満ちたベースアレンジから、Wildbloodによる至高のディープハウスまで、Chruchが展開するサウンドの分布図を見た時、「No Hurry / Juliette」はWildbloodに近い場所に位置付けることが出来る。2つのトラックを比べた時、よりクラブ仕様のAサイドは、ソウルのボーカルのサンプリングと、暖かな和音、そして、小刻みなハイハットによる歯切れのいい音空間を存在感のあるキックとハスキーなベースラインが切り拓いていく。使い古された構成ではあるが、トラックが持つ暖かみによって魅力的に仕上がっている。ムードが一転し、琴線に触れる内容になっているのがBサイドの"Juliette"だ。掻き乱していくオープニングのシンセや見事に膨れ上がったベースライン、そして、音素材が優雅に満ち引きを繰り返す様子まで、このトラックも現在イギリスのダンスフロアを席巻しているハウスに匹敵する仕上がりだ。
  • Tracklist
      A1 No Hurry B1 Juliette
RA