DJ Soch - Kick, Tom & Hi-Hat

  • Share
  • ウンブリアの古代都市フォリーニョとトレーヴィの中間にあるSerendipity。イタリアで最も評価を集めるアンダーグラウンドクラブの1つだ。この地で長年活動してきたベテラン、そしてこのクラブのレジデントでもあるDJ SochことMarco Socci、彼は去年の暮れにBlack Angus Recordsを設立している。レーベルは彼がDJセットの中でプレイするようなアメリカのサウンドに影響を受けたディープなハウスとテクノをリリースするプラットフォームとなるようだ。そのレーベルから注目の第一弾となる「Kick, Tom & Hi-Hat Vol. 1」がSocci本人の手により届けられた。 EPのタイトルが示唆しているように、Socciのオリジナル曲では骨格剥き出しのアプローチでクラブミュージックに挑んでいる。まず、1979年のカルトクラシック映画『The Warriors』からサンプリングで騒がしく幕を開ける"Coney Island"。このトラックでSocciは空手の突きのようなクラップ、勢いに乗ったメロディ、渦巻くグルーヴから素晴らしく躍動感のあるハウスを巧みに生み出し、素早い展開と心地よさを上手く組み合わせることで、一際力強いトラックに仕上げている。The Analogue Copsによるリミックスでは、オリジナルヴァージョンでの弾ける勢いを覆い込み、ピッチを上げたシンセを加えて、ざらついたテクノ的な鋭さがトラックに与えられている。収録曲の中で最もシンプルに仕上がっているのが"Funky Dry"だ。ゆっくりと立ちあがってくるパッドと微かに拍子を刻むシンセのメロディに対して、激しくリズムがそびえ立っている。機能的なクラブミュージックが最も破壊力を持つ例として本作は格好の1枚だと言えるだろう。
  • Tracklist
      A1 Coney Island (Gate123 Mix) A2 Coney Island (The Analogue Cops Remix) B1 Funky Dry
RA