Various - Aphelion

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  • Tokenによれば、Aphelion(遠日点)という言葉は、惑星や彗星の軌道上で最も太陽から離れている地点のことを指す。なるほど確かに、今回のコンピレーション『Aphelion』はメジャーなトレンドの外側で見事に展開を見せているレーベルの現在進行形の活動を表していると言える。特定の種類のテクノに傾倒しているトラックも収録されてはいるが、『Aphelion』はTokenらしく、普遍的なクオリティとインディペンデントなスピリットを醸しだしている。 あまりにも多くのアーティストが初期Downwards作品のようなサウンドに向かっている昨今、本作のトラックはインダストリアルなざらつきを臆することなく表現し、形式上においてよりバランスが取れていると言える。Surgeonの"Fixed Action Pattern"では、トラックを駆け抜けるラフに切り取られたドラムがゴシック様式の大聖堂から鳴っているようなメロディの渦によって押し流されている。Ø [Phase]による"Insectoid"でのキックは、ごつごつとしたコンクリートから形成されたかのようだ。しかし、その影でトラック全体が見事に構築されていることを見過ごしてはならない。トラックを引っ張って行くキマリまくったピチカートから、映画のワンシーンのように紐解かれていくアレンジメントまで、全ての要素が細やかに判別されている。 今回収録されているトラックはそれぞれ完全に独立している印象だ。その最も明らかな例はPlanetary Assault Systemsの"The 808 Track (Parts 1 and 2)"で、全体的に見ると空洞感があり、そこへ強化したドラム・サウンドが持つ極度のエネルギーを組み込んだ結果、非常に奇妙な感覚がもたらされている。表面上は本作で一番単純明快なトラックなのだが、ある意味、一番レフトフィールドなトラックであるとも言える。ヒプノティックに波打つベースライン上を展開していくRødhådの"Haumea"は、鍵穴を覗き込んだ時のようにチカチカとサウンドがきらめいている。Lucyの"Sana Sana"では、シンコペートしながら交差する複数のリズムが互いに摩擦を起こし、仏頂面したキックとハイハットが抜き差しされる中、衰えることのない勢いと共にトラックが進行していく。 収録曲はクラブで用いられることを念頭に置かれていたとしても、今回のコンピレーションは最初から最後まで1つの視聴体験として、特にTokenのクルーが何をやろうとしているのかを提示したものとして特筆すべきだ。Tokenがどのようにしてテクノの主要レーベルの1つになったのか。それは『Aphelion』を聞けば明らかだ
  • Tracklist
      01. Ø [Phase] - Insectoid 02. Lucy - Sana Sana Sana Cura Cura Cura 03. Ctrls - x.y 04. Rødhåd - Haumea 05. Planetary Assault Systems - The 808 Track (Parts 1 and 2) 06. James Ruskin - No Trace 07. Surgeon - Fixed Action Pattern 08. Inigo Kennedy - Arcing 09. Karenn - Pace Yourself