The High On Wye Quintet - The Hafod Jams (Part 1)

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  • 2012年の夏、Freerotationから程無くして、このフェスティバルに参加している賑やかなレジデント一行はウェールズにて、後に「メガ・ハードウェア・ジャム・セッション」と称される会合を開いた。パートナーのSuzybeeと共にFreerotationの運営も行うモジュラー・シンセ奏者Steevioは、ハフォッドにある彼のスラジオでこの2日間という時間のホストを務めている。出演者の多くがその年で一番の週末を過ごしたと嬉しそうに語るフェスティバルの興奮が冷めやらぬ中、そのセッションでMove D、Soulphiction、Juju & Jordash、そしてSteevioは即興演奏によりおびただしい数のトラックをレコーディングしたのだが、内3つのトラックが今回、2年の時を経てFreerotationレーベルの第1弾として我々のもとに届けられた。 「The Hafod Jams (Part 1)」はFreerotationが得意とするメロウでスペーシーなグルーヴを探求している。"Cedar Of Lebanon / Spongy Tree"はフェスティバルの目印である柔らかな樹皮のレバノン杉に向けて名付けられた13分間のトラックで、優しいパッドとキーボードが肌を撫でながら自由気ままに行き交うBPM108の白昼夢が続いている。"Nant Feinion"は若干躍動感を増しており、ねっとりとしたローエンドとリムショットがスピーカーから飛び出してくるかのように聞こえるが、物悲しく気だるいバイブスは引き続き保たれている。Freerotationの野外フロア脇に構えるビーガン・フード屋台に向けられた"No Bones Jones"。ネオンのようなドローンと彼方から聞こえるエレキ・ギターを深く水中にも潜り込ませたテクノ・パルスに重ね合わせたこのトラックは完全に宇宙へと向かっている。サイケディックなハウスのセッションは滅多にお目にかかることはないが、その中でも本作は最も素晴らしい1枚だ。
  • Tracklist
      A1 Cedar Of Lebanon/Spongy Tree B1 Nant Feinion B2 No Bones Jones
RA