Jacob Korn - EP1

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  • Jacob Kornが2012年にドレスデンのレーベルUncanny Valleyから発表したデビュー・アルバム『You & Me』は、お約束の方法に頼ることなく、実験性を通じて、常に挑戦的で、弧を描くようなトガったディープ・ハウス・トラックの成功例を収めたものだった。今回の素晴らしいEPは、数ヶ月の間に同レーベルからリリースされることになっている2枚のEPの1枚目だ。多様性のある音楽空間と、非常にハイ・クオリティ、という2つの点において、前述のアルバムを引き継いでいる。 クラップや、弾力性のあるドラム、小刻みなボーカルの断片の上を楽しげなギターがはしゃぎまわる"Eisladen"によって、本作は多幸感に溢れるスタートを切る。"Arzt im Praktikum"の序盤は、ピンポン球が弾むようなリズムとカウベルによって生み出される柔らかなグルーヴだが、警告サイレンのような予期せぬレイブ・コードによって、スピード感を増していく。『You & Me』は全編通してコラボレーション作品で構成されていたが、"Fahrt durch Tal"においても、KornはPhillip Oertelをベース・ギターに迎えている。Oertelによる脱力系の演奏が、トラックにジャズ・ディスコの感覚を与えており、加えてキラキラと輝きを放つパッドとソウルフルなボーカルがその感覚を支えている。一方で、"Kokosnuss"のトロピカルなシンセ・コードは、"Eisladen"の晴れ晴れとした空気をもたらしている。轟きながら膨れ上がっていくこのラスト・トラックは、パンチの効いたパーカッションと、アシッドなベース、そして壮大なパッドによって仕上げられている。
  • Tracklist
      01. Eisladen 02. Arzt im Praktikum 03. Fahrt durch Tal feat. Phillip Oertel 04. Kokosnuss
RA