Various - Brothers And Sisters

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  • DJのJustin CarterとEamon Harkinが手がけるニューヨークにおけるナイトライフの定番パーティーMister Saturday Night(MSN)にとって、レーベルをスタートさせることは自然な流れだったのかもしれない。しかし、それは決して、上手くいくという保証があるわけではなかった。何よりもMSNは全ての音楽にフォーカスした耳を持っている。このことは、MSNから派生したアフタヌーン・パーティーMister Sundayによって証明されている。なぜなら、Mister Sundayは、ファミリーに優しいイベントで、ダンス・ミュージックに親しみがない人から、静かに楽しむ人、大人になって子供を持つレイヴァー、さらには成長してレイヴをやるようになった子供まで、様々なオーディエンスが集まっているからだ。 MSN初のアルバムとなる『Brothers And Sisters』は、多様な方向性をなめらかに提示した作品であり、このレーベルが変化球好きの陽気な集団であることを打ち立てている。レーベルはまだ若年期にあたる時期だが、CarterとHarkinが、細心の注意を払った仕事をするシャープなキュレーターであることは既に明らかだ。『Brothers And Sisters』は、10枚目の12インチをリリースしてきた今日までの間にレーベルに提供されたものをまとめたもので、時折ビートレスなノイズによるインタールードをはさみながら、歯切れのいいディープ・ハウスが展開されている他、General Luddによる"Woo Ha"のような熱狂トラックも織り交ぜられている。 Alex Burkatの"Shower Scene"のように収録曲のいくつかは、ここ何年か出回っていたものも含まれているが、アナログ盤では未発表音源も提供されており、その中にはDark Skyによる奇妙な力強さをもった"IPY"や、ブルックリンのエキセントリックなトリオArchie Pelagoによる2つのトラックが含まれる。Archie Pelagoの気ままなジャジー感とゆったりとしたテンポは、1970年代のソーホーにおけるフリーフォーム・ジャズというニューヨークのもう1つのロフト・パーティーと、MSNのシーンをつなげるものだ。 同時にMSNは、初期のヒットであるAnthony Naples"Mad Disrespect"にもオマージュを捧げており、気持ちのいいサウンドで、ディスク2の最後を飾っている。発表直後から成功を収めたこのトラックは、レーベルの所属アーティストが面白いことになることを予兆していたと言える。そして沸々と湧き上がるその魅力は、2年が経った今もいまだに衰えることがない。しかし『Brothers And Sisters』は、ビッグ・アーティストを何人か混ぜるようなコンピレーションではなく、極端なまでに等しく多様性を取り入れたものだ。1時間に渡っる各ディスクを通じて、たくさんの要素を耳にすることになるが、午後に空いた時間があれば、本作以上に最高のお供になるものはないだろう。
  • Tracklist
      CD1 01. Dark Sky – In Brackets 02. Archie Pelago – Brown Oxford 03. Lumigraph – Yacht Cruiser 04. General Ludd – Woo Ha 05. Keita Sano – People Are Changing 06. Hank Jackson – Cole’s Lullaby 07. Hank Jackson – Shave 08. Anthony Naples – Moscato B 09. General Ludd – C 10. Archie Pelago – Cinema Club 11. Boya – Dawn Corner 12. Alex Burkat – Shower Scene 13. Dark Sky – Rare Bloom CD2 01. Gunnar Haslam – Kenosha (Amytal) 02. Dark Sky – Clear 03. General Ludd – Brothers And Sisters 04. Archie Pelago – The House of Haab 05. Gunnar Haslam – Let A Hundred Flowers Bloom 06. Dark Sky – IYP 07. Keita Sano – Ingram 08. Boya – The Idler 09. Lumigraph – Cape Horn 10. Keita Sano – Drummer Trix 11. Archie Pelago – Frederyck Swerl 12. Anthony Naples – Mad Disrespect