Claro Intelecto - Stanza

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  • アンビエンスとリズムの勢いを両立させるのは、なかなか難しい。しかし、Claro IntelectoことMark Stewartのように、いくつかのプロデューサーは、とても器用に、そして長きに渡って、それをやってのけている。2012年の傑作LP『Reform Club』やEP「Second Blood」(英語サイト)に続いて到着した「Stanza」では、Stewartが自身のスタイルにおける絶頂期を迎えていることが分かる。 StewartがAiからリリースしていた初期作品や、後のModern Loveからの作品と同様、「Stanza」も、エモーションを犠牲にすることなく、アンビエンスと巧妙なリズムをしっかりと結び付けている。"Remember"には、Stewartらしい、豊かでダビーなグルーヴがあるものの、このEPの本当のスタートは"White Sun"からだ。クモの糸のようなシンセと散りばめられたリズム要素が、漂いながら1つに融合していき、最後にキックが挿入される展開に、自然なリズム構成だと感じさせられる。ペースが速い"Blank CC"は、クラブでのプレイに向いているだろう。まとわりつくベースラインと白熱するシンセは、Stewartがこれまでに携わってきた作品同様、複雑に入り組んだアブストラクトな印象を与えている。"A Nightmare Before Bedtime"では、不気味なボーカル・サンプルを加え、どろどろとしたキックとクリック音にシンセを擦りつけながら、そのタイトルに恥じない内容に仕上がっている。グルーヴを生み出してはいるものの、何が起こるのか不安になってくる感情から、エネルギーを引き出しており、焦燥感を掻き立てられる。
  • Tracklist
      A1 Remember A2 White Sun B1 A Nightmare Before Bedtime B2 Blank CC
RA