Hodge - Amor Fati

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  • Jake Hodgeはブリストル・アンダーグラウンドで活動を始めてしばらくが経つが、馴染みの存在となったのは昨年になってからのように思う。ディープ・ハウス・デュオOutboxxの1人としての彼の作品は、素晴らしいものが多く、もっと懐古主義的なものだ。一方でソロでのリリースは少量だが、自分自身のサウンドと呼べるものを模索し、幾分かの成果をあげてきている。Hodgeがブリストル・サウンドに対して独自の動きを見せ始めたのは、実はPeverelistとのコラボレーション「Bells」からだ。それに続いた「Resolve / Prototype Fear」では、ジャングリストのアプローチとダークな空気感を展開し、Pev & Kowtonのように家でも聞けるものでありながら、新しいアイデアをダンスフロアにもたらすものでもあった。この流れにふさわしく、Hodgeの最新作がLivity SoundのサブレーベルDnuos Ytivilに到着した。 "Amor Fati"には飾り気がほとんどない。必要なもの以外には全くと言っていいほどテクスチャーにおいてもリズムにおいても細々したものがなく、物語性のある驚きというものは一切ない。何度も繰り返し弾んでいくPevのスタイルのようにシンプルに力強くシンコペイトするグルーブから成り立っているのだ。一歩間違えば、退屈なものになるだろうが、興奮せずにはいられないほどの強烈さととてつもないヘヴィネスがここにはある。より職人的なのは"Renegades"だ。"Resolve"のパート2かと思うほどで、同様の散弾銃のようなスネアと歯切れの良く歪んだハイハットがフィーチャーされているが、こうした構成の中においても、そのグルーヴはより安定したものとなっており、HodgeがUKファンキーからも影響を受けていることが強く表れている。Dnuos YtivilからリリースしているBatuやAlex Coultonに同じく、本作はLivity Soundの基本原則に逆らうことなく、その音楽性に肉付けをしているようだ。
  • Tracklist
      A Amor Fati B Renegades
RA