Dalhous - Visibility Is A Trap

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  • Dalhousが2013年に発表した魅惑のアルバム『An Ambassador For Laing』では、Blackest Ever Blackの荒涼としたサウンドの傾向を驚くほどに軽快なビートと明るいテクスチャーというフィルターにくぐらせていた。スコットランドの2人組、音楽を担当するMarc Dallとエンジニアを担当するAlex Anderは、このアルバムに続く本作で、同じくエモーショナルな内容を展開しているが、今回はより鬱蒼としており、みずみずしく豊かなシンセのテクスチャーは所々ダークな表情を持っている他、ソングライティングはとてつもなくタイトなものになっている。 Dalhousは機材の使い方がさらに上手くなっている。"Active Discovering"は、くるくると旋回するシンセを重ね合わせ、爽やかな空気から不穏な流れへと展開していく。"Information Is Forever"では、Pink Floyd風の疾走するシンセによるどんよりとした世界が広がっており、後にトラックはディストーションが渦巻く中へと降下していく。しかし、中でも最高なのは"Sight Of Hirta"だろう。『An Ambassador For Laing』でのビートを主体としたスタイルに立ち返ったこのトラックは、テクノイズ・アーティストで聞くことの出来るようなマシンガンのようなリズムを取り入れているが、哀愁漂うシンセのメロディがこうした混沌を和らげている。Aサイドの最後に収録された"A Change Of Attitude"は、"Sight Of Hirta"の余波を受けてカラカラに乾ききって疲弊した印象になっている。 Regisのリミックス"He Was Human And Belonged With Humans"は先のアルバムに収録されていたもので、初期Blackest Ever Blackのリリースのような眠たげなドローン・テクノとなっている。ゆっくりとサウンドを浸透させながら、Regisはオリジナル・バージョンに隠されていた絶望感を露わにしており、David Bowieの"Warszawa"に同じく、広大な反響室の中をホーン・セクションが悲痛な声を挙げている。
  • Tracklist
      A1 Active Discovering A2 Information Is Forever A3 Sight Of Hirta A4 A Change Of Attitude B He Was Human And Belonged With Humans (Regis Version)