Max Graef - Bummse

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  • 20歳、ベルリン生まれのMax Graefはとてつもない才能に恵まれているようだ。彼のハウス・ミュージックは生き物のように有機的で、トラックが呼吸しているのが聞こえてきそうなほどだ。ジャズ、ヒップホップ、そしてサンプリングにおけるファインアートの側面をこよなく愛するGraefは様々な楽器を演奏する卓越したマルチ・プレイヤーでもある。彼の音楽は汗ばむ生々しいファンクによって輝いているのだ。自身のレーベルBox Aus Holzは初期作品をリリースしてきた拠点だが、素晴らしくリッチなハウスとダウンテンポによるアルバムはTarteletからリリースされる予定になっている。一方、Brandt Braer Frickが最近手がけたDJ-Kicksにフィーチャーされた"Bummse"というトラックがある。 卓球の試合のようにも聞こえるリズム主体のトラックである"Bummse"は、甘く響くパッドと打ち付ける生ハイハットを背景にゆらめいている。しかし最も顕著な点はおそらく、深夜、パブをハシゴする人がふらついているようにつんのめるベースラインだろう。Graefのカット&ペーストの手腕がさらに発揮されているのは"N° 5"だ。サンプルを基調としたハウス・トラックがソウルフルなボーカルの断片と焼け付くようなストリングスのループの中を水を得た魚のように動き回っている。リミックスを担当しているのはGlenn Astroは、"Bummse"をリミックスした"Rebumms"バージョンにおいてGraefの特徴を活用しており、こもった生キックや特急電車のように鋭いスネア、そしてうなりをあげるアナログ・シンセがぶつかり合っている。まるでドイツのプロデューサーがロウなキラー・チューンを調理しているかのようだ。
  • Tracklist
      A Bummse B1 No 5 B2 Bummse (Glenn Astro Rebumms)
RA