NHK'Koyxen - Dance Classics Vol. III

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  • NHK'Koyxenによる『Dance Classics』シリーズは色彩豊かな作品であり、インドのHoliフェスティバルのように狂喜乱舞する作品だ。本名、マツナガコウヘイ。日本人プロデューサーである彼はヒップホップとエクスペリメンタル・ミュージックにルーツを持っている。もっとも最近では彼はベルリンにてテクノという栄養を吸収しているようだ。彼のスタイルはこうした影響を蓄積したものであり、バウンシーな要素に対してダークな部分がコントラストを描いている。 PANから発表されたマツナガの最新作となる『Dance Classics Vol.III』は2つの前作でも展開していた方向性をさらに継続させた内容となっている。"629"や"341"といったトラックでは遊び心溢れる彼独特のスタイルが展開されており、"341"では『Dance Classics Vol. II』での"112"同様の壮大なテクノ・ファンクが形成されている。加えて、歯切れの良い質感の"501"や"766"のような、10分以上に渡って煽動するかのような作品も収められいるが、重低域がリズムと共に崩壊し、トラックそのものがぶつかり合う場面など、時折、トラックは逸脱していく要素も含んでいる。 この手のリズム・アレンジが『Dance Classics Vol. III』のメイン・テーマであると言える。さらに突っ込んだ内容の"768"には心を鷲掴みにされる。ダーティーな空間にメロディが点在しており、サウンドのレイヤーが飛び散っては再び再構築されるトラックだ。そして、もはや笑ってしまうしかないほどアグレッシブな"811"はRroseの2011年作"Waterfall"(英語サイト)をさらに暴力的にしたような仕上がりだ。ここでは予測不可能で不規則なイコライジングが展開されている。まるで狂乱した猫がミキシング・デスクで暴れているかのようだ。 マツナガはダンス・ミュージックにおける決まり事に対して必死に戦っているように思える。RAが行った最近のインタビューにて「この枠の外に行きたいと思っているんです」と彼は語っている。集中力が途切れてしまいそうになったリスナーには途端に彼の平手打ちで目を覚めさせられることだろう。これは彼が勝利する戦いだ。『Dance Classics Vol. III』は畳み掛けるように挑戦的な作品であり、難解で奇怪な作品だ。しかし退屈することは決してない。
  • Tracklist
      01. 629 02. 501 03. 341 04. 768 05. 675 06. 811 07. 766 08. 762
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